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紙媒体をデジタルメディア同等に活用できる時代がやってきた

公開日:2017年11月23日

  • 岡本 幸憲(goof)

進化・浸透するデジタルテクノロジーとの対比で、ややもすると古いイメージを持たれがちな「プリントメディア」。しかし今、欧米ではプリントメディアがデジタルマーケティングと融合し、新たな可能性を拓いている。デジタル時代に変わる、プリントメディアの今、そして日本における課題とは。

マーケターとともに進化してきた米国の印刷業界

これまでの本連載では米国での事例を中心に、ブランドマーケターとPSP(プリント・サービス・プロバイダー)がそれぞれのコアテクノロジーとノウハウを掛け合わせ、"digital with paper"を前提にイノベーティブなコミュニケーションで大きな成果を上げている現状や実現の背景などについて解説してきた。

米国で印刷業界が変革をし続けているのは、マーケティングのデジタルシフトが加速する中で、印刷業界もこれに並走するように、デジタルトランスフォーメーションを成し遂げてきたからだと言えるだろう。クライアントを取り巻く環境が急速にデジタル化されていく現実を、先進国のイノベーティブなPSPたちは素直に受け入れ、常にPDCAを繰り返し回しながら、高いROIの提供を目標に変革し続けてきた結果、必要な人材が育ちノウハウが蓄積された。

さらにテクノロジーの効果で常に最先端の印刷技術とサービスをブランドマーケターに提供できようになり、パートナーとして受け入れられるレベルに成長した。

この信頼関係を基盤に、当然マーケターたちの動きも活発になり、マルチ&フルメディアで施策や企画を設計できる人材やチームが育つ。このエコシステムが有効に回転すればするほど、革新性が高く有効で豊かなコミュニケーション施策の実現が可能となり、高い帰属性と収益性で回転も加速するシナリオが描けている。

デジタル vs アナログ 二極対決の構図の功罪

否定的なコメントになってしまうが、日本の印刷業界では初期デジタル化の波を「アナログメディアに将来はない!」などの、どちらかというとネガティブな一般論に敏感に反応してしまい、業界内でも当時の収益保護を優先した結果、デジタル vs アナログの二極対決路線を選択してしまった。

サプライヤーにおいても同様の二極化が始まり、結果として国内の印刷業界がデジタルの"本質"と向き合う機会は少なく、未来につなげられる人材育成は実質的に実現できなかった。米国のようなエコシステムがつくり上げられることはなかったのだ。

ブランドオーナーも同様で、将来性のない紙媒体を単純にコスト削減の的にしてしまい、高付加価値で経営貢献度の高い、新たな印刷技術の活用提案にも関心が高まることはなかった。当時でも紙媒体のデジタルトランスフォーメーションの可能性に気付いていた方たちは大勢いたのだが、組織から理解を得ることができず諦めていくケースがほとんどだった。

残念な動きではあったが、2年ぐらい前からはこの状況も大きく変わり始めていく兆しを感じている。特に先進的にマーケティングオートメーション(MA)テクノロジーを採用し、PDCAを繰り返してきたマーケターやブランドオーナーから、しかも様々な業態の方々から相談を受ける回数が多くなってきたのだ ...

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