従来の方法では、アプローチがしづらいと言われる20代女性たち。彼女たちの心を動かすマーケティングの最前線を「MERY」編集部 酒多裕貴がお届けします。

「ROPE PICNIC(ロペピクニック)」は、トレンドにフレンチテイストをミックスした「ちゃんと+かわいい」がテーマのファッションブランド。トレンド感のあるベーシックなアイテムがリーズナブルに揃うことから、幅広いお客さまに支持いただいています。
しかし近年は、新規顧客の獲得や、顧客のロイヤル化に課題を感じていました。店頭・ECという既存チャネルはもちろん、SNSを中心としたデジタル領域のチャネルも含め、お客さまとのあらゆる接点において「新しいロペピクニック」を見せることで、これまでロペピクニックに関心がなかった層を含め、ブランドへの興味関心を喚起したい。そう考え、ロペピクニックとして特に強化したい層である20~30代前半の女性を読者に多く持つ、MERYとの連携を決めました。
MERY内検索の人気ワードをコンテンツ制作の軸に
取り組みにおいて重視したのは、「商品を紹介するのではなく、ターゲットにとって役立つ情報を届ける」ということ。ブランドをストレートに訴求せず、コンテンツを入り口に、ブランドへの興味を持ってもらおうという発想です。
具体的にはWeb記事と番組を制作しましたが、いずれも「可愛くなるためのHOW TOコンテンツ」を意識しました。Web記事では、「ファッション」「おでかけ」「恋愛」の3つのカテゴリーから、それぞれの切り口で実用的な情報を提供。例えば「おしゃれな写真の撮り方×ファッション」「楽しいデートプラン×ファッション」のような形で、MERY読者の関心事の中に、ロペピクニックのアイテムを登場させる形をとりました。
ショート番組『街ピクGIRLS』の制作は、他のファッションブランドがまだやっていない、新しいことに取り組みたいという思いでチャレンジしました。武智志穂さん・田中里奈さん・村田倫子さんという、ターゲット女性から絶大な人気を誇るインフルエンサーが“おしゃれに街をピクニック”することをレクチャーするもので、Web記事とも連動する内容にしました。
記事・番組とも、MERY読者に支持されるテーマやキーワードを軸に制作することを重視し、キャスティングから全体監修まで、MERY編集部にご協力いただきました。「気になることは、検索エンジンよりもMERYで検索する」というユーザーが増えていることは、かねてから聞き知っていました。ターゲットとの共通言語である「MERY内検索ワード」や編集部の知見を積極的に盛り込むことで、MERYが発信するメッセージや世界観を、ロペピクニックにも取り入れたいと考えました。
ロペピクニックとお客さまとの接点として最もエンゲージが強いのがLINEということもあり、番組出演者やゲストなどが番組を見ながらトークする生配信を「LINE LIVE」で実施しました。これまでに2回の放送を行いましたが、結果的に視聴者数は125万人、LOVE数(「いいね!」にあたるもの)は427万にのぼったほか、LINE LIVE上のコメントも4600件以上投稿され、うち9割以上が「かわいい!」「ほしい!」といったポジティブな内容でした。
指定のハッシュタグ付きで番組の感想をツイートすると参加できるプレゼントキャンペーンも実施。また、番組でお伝えするキーワードを入力することで入手できるクーポンの発行数は1万件を超え、店頭・ECで実際に利用した人の割合を示すレスポンス率も非常に高い結果となりました。ブランドが発信したコンテンツに、ユーザーが参加・反応してくれたという手応えを感じています。

MERYとしても初の試み LINE LIVEでの番組配信
番組『街ピクGIRLS』の制作と、それをLINELIVEで配信するという新しい取り組みにチャレンジ。LINE LIVEでの配信時は、スピードワゴンの小沢一敬さん、モデルの大倉士門さん・村田倫子さんがスタジオに生出演し、3人のトークつきで番組を視聴することができた。

3つの切り口でHOW TOコンテンツを展開
「ファッション」「おでかけ」「恋愛」の3つのカテゴリーでHOW TO記事を公開。MERY読者の「可愛くなりたい」というニーズに応える実用的な記事を入り口に、ブランドへの興味喚起を狙った。3本中2本は10万PVを超えたほか、全体で想定PVの140%を記録した。

番組での着用アイテムを店頭・ECでも訴求
記事や番組で人気インフルエンサーたちが着用したアイテムを「番組着用アイテム」として店頭やECで展開したところ、売れ行きが明らかに伸長したほか、新規顧客層の流入が増えた。番組配信後に発行した、店頭・ECで使えるクーポンの利用率も、非常に高い結果が得られたという。
すべてのチャネルをコンテンツ連動させた
記事・番組のコンテンツを、店頭・ECに連動させることで、実際の売上にもつなげることができました。具体的には、番組のキービジュアルを使った什器を店頭に設置したほか、記事・番組で着用したコーディネートを「番組着用アイテム」としてPOPで紹介したところ、そのアイテムの売れ行きが明らかに伸びました。
ECでも「街ピク着用アイテム」と記載して番組着用コーディネートを販売したところ、ほかのアイテムやコーディネートよりも閲覧数が多く、EC全体としても新規顧客の流入が増えました。店頭でも、20~30代のお客さまの来店が増えたと、スタッフが実感しているようです。
今後は、コンテンツを「見せる」だけではなく、お客さまに実際に「体験」してもらうことを、MERYとも連携しながら考えていきたいです。

ジュン ロペピクニック事業部 プレス 畑中由香 氏
お問い合わせ
株式会社ペロリ
http://peroli.jp/
TEL:03-5931-3307 E-mail:mery_pr@peroli.jp