本書では、日本企業がイノベーションを生み出せない理由を「マーケティング偏重の経営戦略」にあると分析している。その上で、デザイン思考をベースとした具体的な実践論を、初心者でも分かるように解説している。
執筆に至った経緯について、著者のボブ田中氏は「モノづくりの技術革新で世界をリードしてきた日本企業が、近年はAppleやGoogleのような新しい付加価値を生み出すことができなくなり、苦戦しています。今後、モノのコモディティ化がさらに進むと予想される中、再び日本企業が元気になるために必要なイノベーションはどのようにしたら起こせるのか、その背景と方法論を、多くの人に分かりやすく伝えたいと思いました」と話す。
全体は次の3つのパートで構成される。
(1)小説:イノベーションを生み出そうと奮闘するメガネメーカーの若手5人が、試行錯誤の末にコンビニ商品を開発した、ちょっと感動的なストーリー
(2)解説:小説内のイノベーションを起こす行動の背景と方法論を、分かりやすく解説
(3)応用課題:簡単な課題を解くことで …