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過熱する、自治体プロモーション

2015年下半期 全国自治体PR活動に迫る(6)

歩んできた歴史も地域性も異なる47都道府県が、あの手この手で地元の魅力や特徴をアピールしている昨今。ここではBtoCの広報・PR活動に限定し、各自治体の直近の事例を概観する。

    調査概要

    全国自治体が2015年度下半期に展開したPR・プロモーション施策(以前より長期的に展開している施策、今後も継続する施策も含む)について、編集部でアンケートを実施。計21府県から回答を得た。回答項目は「施策の狙い」「具体的な実施内容」「パートナー企業名(広告会社、デザイン・制作会社、コンサルティング会社など)」「得られた成果(定量・定性両面から)」。

熊本県
「赤」をコンセプトに多角的に魅力を発信

「くまもと赤の本気モン」~くまもとは本気で赤を作っている~
(2015年6月~2016年3月)

「トマトラ」のバナービジュアル。

施策の狙い

熊本が全国生産量日本一を誇るトマト、すいかをはじめ、馬刺し、あか牛、いちご、茄子、クルマエビなどの「赤い食材」や活動する火の山・阿蘇、有明海に沈む夕日などから連想する「赤色」を熊本のイメージカラーとして首都圏で浸透させ、熊本の認知度・好感度アップを図る。

具体的な実施内容

熊本を代表する赤い食材 トマト、馬刺し、すいかを紹介するイベント開催や動画の制作を行い、Webやメディアを通じて、首都圏、全国に向けてPRした。(1)トマトラ:昨年、真っ赤なジャージ姿で、新開発の体操「くまモン4Uメソッド」に取り組んだもののダイエットに失敗したくまモンが、蒲島郁夫県知事から「“くまもとの赤”を今年こそ本気でPRしてください」という指令を受け、10月にトマト畑を搭載した特別仕様のトラック「トマトラ」で、熊本から大阪、名古屋を経由し、東京まで約1200キロの道のりを走破する日本縦断プロジェクトを実施。プロジェクト立ち上げの様子を動画「トマトラ2015」で紹介するとともに、走破記録と東京・お台場での到着式イベントの様子を動画「トマトラ完結編」で公開。

(2)バサシップ:熊本名物・馬刺しの魅力を、前ソフトバンクホークス監督の秋山幸二さんが、選手時代に顔に死球を受けた際、自宅療養中に先輩から「馬刺し」の贈り物があり、おいしく食べたところ、実は民間療法での湿布効果ゆえ贈られたものだったというエピソードを、再現VTRを交えながら紹介。おいしい馬刺しは、「湿布」ではなく、おいしく食べるべし、と語る動画を公開。

(3)フライングすいか:全国生産量日本一の熊本のすいかは、初物出荷も3月初旬ととてつもなく早い。熊本県産すいかが「飛ぶように」早く出回り始めることをPRするため …

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この記事が含まれる特集

過熱する、自治体プロモーション

地方創生が重要政策に掲げられ、その取り組みの一環で、各自治体の広報・広告活動も活発化している。
一方で自治体のPR活動は、話題になったものがあるものの、 『右へならえ』の手法・表現も目立ち、差別化が難しい状況がある。
どうしたら、他の地域にはない魅力をPRできるのか...... ライバルひしめく『戦国時代』にあって、 成功している自治体のケースには、コモディティ化に悩む企業の広告・宣伝のヒントもある。