機能性ビール類はどのような理由で消費者に選ばれているのか。そして今後の市場動向は?ビール類市場に精通する、某酒類食品専門紙の記者と『サントリー対キリン』著者の永井 隆氏に聞いた。

戦いは新たなフェーズに
“コモディティ時代”に突入しつつある機能性ビール類市場だが、ビールメーカー大手4社の戦略はさまざまだ。「アルコール度数の高さとおいしさ」(アサヒビール)、「最先端の製法による味わいや香り」(キリンビール)、「世界初の『3つのゼロ』」(サッポロビール)、「『金麦』ブランド」(サントリービール)と、各社の差別化・訴求ポイントもそれぞれ異なる。
商品ブランドという観点で見ると、4商品における大きな違いとして挙げられるのは、「極ZERO」が新ブランドで立ち上げられた一方、それ以外のブランドはエクステンションであること。某酒類食品専門紙の記者は「プリン体ゼロのパイオニアでもある『極ZERO』は、4商品の中では唯一単独ブランドであり、市場のパイオニアであることから“斬新感”で売れています。一方で …