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仙台を愛する老舗菓子店のコミュニケーション戦略

1日10万個販売の人気銘菓が広告を打ち続ける理由

ふんわりと柔らかなカステラ生地の中に、やさしい味わいのカスタードクリーム。仙台の定番人気土産の「萩の月」を製造するのが、老舗菓子メーカーの菓匠三全だ。萩の月のほかにも、ずんだ餅の「ずんだ茶寮」や洋菓子の「ロワイヤルテラッセ」などを展開するが、ずば抜けるのはやはり萩の月で、1日10万個を売り上げるという。

萩の月は、仙台市内の電柱、タクシーやバスなど、これまで多くの媒体に広告を出稿してきた。「創業者の先代は、食べて美味しいのが一番の宣伝だといつも言っていました。10日で100万個売れているのだから、その人たちが美味しいと宣伝してくれると考えれば、本当は広告なんかしなくていいのかもしれない。でも僕は『広告大好き人間』なんですよ」と、菓匠三全の代表取締役社長 田中裕人氏は語る。

知名度も売上も十分にも関わらず、広告し続ける理由は意外なところにあった。「仙台は支店や学校が多いんです」と田中氏。転勤や卒業で、毎年仙台市の人口の1割が入れ替わるのだという。単純に計算すると、3年広告を休めば人口の約3分の1が萩の月を知らないことになる。仙台には、菓子はもちろん、それ以外にも牛タンやかまぼこなど名産品が多く、土産市場では日々激しい競争が繰り広げられている。「トップの座を保ち続けるには広告の力が必要なんです」。

全国向け広告は日経新聞に絞って出稿している。都心の百貨店からの出店の引き合いも多いが、「地域でしか販売しない」ことを厳守する。「うちはお土産屋ですから …

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