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電通の「例外」をつくる――電通 未来創造グループ

公開日:2014年5月22日

  • 電通 未来創造グループ

従来のクライアントとエージェンシーの関係を前進させよう。電通 未来創造グループから、戦略的パートナーシップの姿を探る。

経営者の「右脳」代わりになる

世の中にあるすべての仕事は、“エージェンシー”です。自炊する時間やテクニックがない人の代わりにレストランを開業する...。誰のために、何を代理するかが、ビジネスの基本です。「未来創造グループ」は、企業経営者の「右脳」の代わりを務めたいと、2010年4月に立ち上げた組織です。5年目を迎え、約50社のクライアントと数々のプロジェクトを進めています。

なぜ「未来創造グループ」を立ち上げたのか。それは、世の中が同質化して面白くなくなっている印象があったたからです。例えばコンビニ。外観は異なりますが、店内はとても似ている。商品やサービス、店舗、什器、照明、接客のあり方など、企業からのアウトプットが同質化してしまっています。

ゼロから生み出したはずなのに、アウトプットが似てしまうのは「知識から正解を導き出そうとするから」です。「知識」とは、「パッケージされた情報」です。マーケティングの勉強をするため本を買う、あるいは記事をインターネットで探す。誰でも手に入れられ、存在する場所もわかっている情報、それが知識です。知識は、仕入、開発、生産、流通、総務、人事...すべての企業活動で活用されています。知識は大切で、絶対に不可欠なものです。

その知識に対する概念が知恵、つまりアイデアです。誰が持っているのか、どこにあるのか、どう生まれるのか、どうすれば手に入るか、なかなかわかりません。知識と違って共有しづらいのも特徴です。

アイデアは、先ほど挙げた企業活動の中でほとんど生かされていない、というのが私の実感です。製品開発の場ですら、そうなのです。似たようなマーケットリサーチをして、同じような情報に基づいて開発しているのですから、差異のないプロダクトやサービスが生まれてきても不思議ではない。広告はアイデアそのものですが、企業活動全体から見てみれば、わずかな存在でしかありません。これは多くの経営者と話していると、広告があまり話題にならないことからも感じます。

それならば、アイデアがほとんど入り込んでいない企業活動に、アイデアを注入してみよう。それが「未来創造グループ」の発想です。例えば、配送。1万人のドライバーが1日に30回荷物を運ぶなら、年に180日働いても5400万回トラックを乗り降りするわけですが、その度にちょっとゴミを拾うルールを設定してみる。そうすると、配送という活動がエコ活動になり、ブランディング活動になる。これがアイデアを入れるということです。

アイデアとは表面的につくろうことではありません。当然ですが、店舗を美しくデザインするというのはアイデアの注入ではない。私が店舗そのものに注入されたビッグアイデアだと思っているのは回転寿司です。それくらい活動のあり方をガラッと変えてしまうということ。広告だけでなく、企業活動の隅々にまでアイデアを入れられたら、世の中はもっと面白くなっていく。こうしたすべての可能性を、自分たちのビジネス領域としています。

経営者の左脳を支えるのがコンサルティング会社で、彼らが知識ベースの“正解”を提示しているとしたら、私たちは、トップの右脳代わりにアイデアベースの“例外”を提供する。例外は「想定外の選択肢」です。例外こそが未来をつくるのです。未来創造グループのミッションも、「電通の例外をつくる」と掲げています。

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