テクノロジーを活用し、いかに企業のマーケティング活動を変革させるか。すでに先進的な取り組みが進む、米国広告主企業のデジタルに対する意識とは? 10年前に、エージェンシーグループ内で初めてテクノロジーを使ったマーケティングイノベーションを起こす企業として設立された「IPGメディアラボ」。エージェンシー側の取り組みから、米国企業のデジタルに対する意識をレポートする。


デビット・ローゼンバーグ氏はリビングルームで視聴者体験の変化について語る。
広告業界のイノベーション
2013年11月、インターネット広告推進協議会(JIAA)の米国インターネット広告市場視察が13年目を迎えた。デジタルマーケティングカンファレンス「ad:tech NY」でキーノートセッションを聞き、それ以外にNYでのインターネット広告企業を10社ほど訪問するというものである。過去8年ほどの企業訪問設定などを私の会社で担当させていただき、元々従来型媒体社への訪問が中心だったのをスタートアップ企業訪問とイノベーティブなエージェンシー、団体などへ訪問先を集中させ、3年前に春のシリコンバレーでの視察も開始し、広告業界でのイノベーションに関して最先端のことを学ぶ形に変革してきた。
今回訪問した「IPGメディアラボ」は、エージェンシーグループ内でテクノロジーを使ったマーケティングイノベーションを起こす企業として作られた最初のもので、これまでの米国インターネット広告市場視察の企業訪問方針の変革の結果を集大成するような訪問ではないかと考えている。