スマホ市場の競争激化が加速する中、競合商品との違いを打ち出しづらくなっている。そこでNTTドコモは、新技術を組み合わせて構築したインスタレーションを用い、商品の世界観・操作性を直観的に訴求する試みを行った。

「TOKYO DESIGNERS WEEK 2013」が10月26日から10日間、東京・神宮外苑で開催された。今年で28回目を迎えた、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックなどジャンルを超えて優れたデザインとアートが集まる国際的クリエイティブイベント。その中で今回、NTTドコモのブースでは4nchor5 la6(アンカーズラボ)の石橋素氏率いるチームを招き、インタラクティブな映像インスタレーション「docomo EXPERIENCE」を展開した。会場入口にほど近い場所に、巨大なブラックボックスのようなブースを設置。ブース内では、透過スクリーンに映し出された映像を、手を使って操作する。スクリーン上の1点にグラフィック要素を集めたり、スマートフォンの最新モデルを3Dで回転させたりと、指先の動きでグラフィックを自在に操ることができた。
「スマートフォンの2013年冬モデルと、それに標準搭載されるホームアプリ『docomo LIVE UX』のデザインにフォーカスし、その世界観を楽しんでいただきながら、通常のプロモーションでは伝えにくい感覚的な要素を訴求したいと考えた」とプロダクト部の宮沢哲氏。使用したテクノロジーについて「製品の特徴である繊細な操作感を体験していただくため、指先0.1㎜の微細な動きでも高い精度で読むことができる入力デバイス『LEAP MOTION』を採用、さらに複数人で操作できるよう、それを18連結にした。また、映像への没入感を高めるため、Kinectを使って体験者の輪郭を画面に映し出した」と説明した。