去る7月に行われた参議院議員選挙。民放各局がいわゆる"選挙報道"を展開する中で、テレビ東京の『池上彰の参院選ライブ』はそれらと一線を画した内容で、SNSで大きな話題となり、それが高い視聴率にもつながっていたことで注目を浴びた。SNSの投稿数と視聴率の相関性とは? テレビ×SNSの"正しい"考え方・捉え方とは?
7月に行われた参議院議員選挙。初のネット選挙と注目されはしたが、いざ蓋を開けてみると、正直盛り上がりに欠けていた。各テレビ局の選挙特番では20時の投票終了時点で早々と自民圧勝の予測を出し、結果を追う醍醐味のない番組に。そんな中、テレビ東京の選挙特番はジャーナリストの池上彰氏をキャスターに、他の特番とは一線を画す切り口で放送。タブーに挑むかのような池上氏の姿勢はツイッターでも話題になり、他局に比べて関連ツイート数が断然多かった。
筆者はこれまで、ソーシャルメディアとテレビ視聴について調べてきたが、ツイッターの盛り上がりと視聴率は必ずしも連動しなかった。テレビ東京は全国ネットワークではないので、選挙番組としてはイメージ的にも不利だ。ツイッターで盛り上がっても視聴率では他局に敵わなかったのではと思っていたが、翌日、民放の選挙特番ではテレビ東京がトップだったと知って驚いた(NHKを除く。またフジテレビはサッカー中継を放送していた)。

テレビの盛り上がりが分かるwiz tv(日本テレビ)の画面
「ソーシャル×テレビ」への期待として、ツイッターの情報拡散効果によって視聴率も動かせるのでは、というものがある。この池上特番の例を見ると、「やはりツイッターは視聴率を上げるのだ!」と息巻く人もいるだろう。だが事はそう単純ではない。