「継続させるロイヤリティ・マーケティング」
「ロイヤリティ・マーケティング」を継続し、手応えのあるマーケティング成果を上げている事例と、その戦略のポイントとなる仕組み・展開の検討。
2011年12月16日に開催されました第二回ロイヤリティ・マーケティング研究会の概要について、メールマガジン会員の皆様にご報告させていただきます。
発表者 | マンダム 宣伝販促部 部長 永井 眞也 様 宣伝販促部 主任 羽鳥 真 様 |
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内容 | ギャツビーの2大コンテストである「学生CM大賞」、「ダンスコンペティション」について、背景と目的、開催概要をご紹介しました。告知方法、SNSの活用事例、参加者の生の声などもご紹介し、今後の課題について意見交換しました。 |
発表者 | パナソニック デジタルAVCマーケティング本部 CRM推進室 室長 山本 雅通 様 |
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内容 | デジタル・コミュニケーション主流の時代、メーカーと顧客との新たな関係をづくり(接点)と継続した関係性を深め、企業のマーケティング活動効果を最大化させるWEBマーケティングの狙いと手法について紹介。 |
発表者 | 神戸大学大学院 経営学研究科 教授 南 知惠子氏 |
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内容 | イタリアの食品小売業のボランタリーチェーンのCRAI社は、環境団体や、発注先製造業者と提携し、エコ・ポイントと呼ばれるパスタや洗剤などの量り売りのコーナーを設置し、パッケージ削減の取り組みをしています。これはNBやPBと同じカテゴリー製品であっても少量を低価格で消費者に提供できるしくみであるため、結果的には環境意識の高い消費者だけでなく、このコーナー利用者の来店頻度や購買点数や購買金額が向上し、店舗ロイヤリティを高めるしくみを紹介。 |
今回はマンダム社とパナソニック社からロイヤリティ・マーケティングのお話をしていただきましたが、4つのポイントが挙げられると思います。
一つ目は、メーカーは、小売業やサービス業と違い、何もしないと消費者と直接的な接点がありません。つまり、顧客接点をどう作るかという点が
重要です。例えばイベントやキャンペーン登録などです。
「CLUB Panasonic」の話ですと、CRMのチャネルごとのセグメント特性に合わせた、顧客接点自体をどう作るか、どういったアプローチが必要かというお話をお聞きできました。集められた顧客データを社内の部門ごとにどのように利用するかということを、非常によく考えられていると感じました。
二つ目は関係性戦略です。関係性を作るということは、逆に言いますと、お客さんを識別するということでもありますから、自社にとってこれから作りたいお客さんとの関係性を考えること、既存顧客にとらわれず、これからどのような顧客を取り込みたいのかを考えることが重要だと再認識しました。
三つ目は、やはり大事なのはプラットホーム戦略です。顧客基盤が大きくないと意味がないということをお話が出ましたが、要するに自社のプログラムに登録している顧客データの規模が大きいということは、アフィリエイト戦略において、提携したい他社にとって魅力的なサイトを作れるということです。他社との提携戦略を使うことにより、コストをかけずに自社の顧客に魅力的なサービス提供が可能になります。サイトをプラットホーム化するという意味では、顧客基盤をいかにして早く投資して大きくするかというところ自体がポイントになると思います。
最後の四つ目は波及効果。SNSのような、間接的に情報を広めてくれる伝道師のような存在を考えますと、今までとは違う波及の仕方自体が、ロイヤリティに対しどのような効果をもたらしているのかについて注目する必要があります。
以上の4つの点を興味深く感じましたし、今回のポイントとして挙げられると思います。
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主催:ロイヤリティ・マーケティング研究会事務局
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