広報担当者と広報リーダーの違いは何でしょうか?
ニュースリリースやメディアとの関係構築が、部員よりも上手くできる、といった能力的な違いではありません。担当者にはできず広報リーダーにしかできないこと、それは成果の出る広報部体制を作り「経営層」と渡り合える組織へと変化させることです。そこで広報リーダーには担当者とは異なる技術が求められます。
そもそも広報部は成果の数値化が難しい部署であるために、社内での評価を上げることは難しく、成果の説明能力が広報リーダーの必須スキルとなります。さらに近年、企業として社会的責任を反映した情報発信も求められています。この実践のためには、出来上がった情報を発信するだけでは足りず、経営層にリーダー自らが入り込み情報の取得位置を押し上げていく継続的な働きかけも必要となります。しかし、これらを実践するためには経営から信任が必要になってきますが、この信任の勝ち取る術を知る機会は非常に少ないものがあります。
そこで本講座では現役で第1線で活躍するリーダーたちが実際の事業会社の事例を例に、広報部マネジメントの方法から、経営への説明責任の果たし方、経営と渡り合えために必要なノウハウまで、広報リーダーに必要とされる各種能力を一挙にレクチャーします。
現役の第一線で活躍している広報のリーダーから、実務に役立つ広報リーダーとしてのノウハウや考え方を知ることができる
経営者や社内に対して、どのように実績を報告し、広報部の価値を示せば良いのかがわかる
広報部のミッションを明確にし、どのような数値を拾えば良いのかそのプロセスを学ぶことができる
事業会社の広報部マネジメントの実例も参考に、広報活動の実践例を学ぶことができる
成果を出さなければ部門の存在証明はできない。
やるべきは「成果の出る広報部体制」の確立。
広報部はできあがった情報を社内から渡してもらい、それをメディア向けに発表するだけが業務ではありません。会社の行く末を照らし、ステークホルダーに認知させる役割を担う部署です。そのためには、企業の方針をしっかりと広報業務へと繋ぎ込める広報力が必要となります。
広報部は当然ながら「売上」と「営業利益」と無縁な存在ではありません。その両方に資する役割が直接的・間接的に求められています。しかし、営業部や事業部ではないため、その要望への応え方は、広報リーダーの認識と行動によって差が出ます。いかなる行動がそれに資するのか、その解像度を高めていきます。
広報領域は膨大な一方で、広報部に内在するリソースは常に枯渇しています。そのためにマネジメントが必要となります。しかし、「何を」をマネジメントすれば最大の効果が望めるのか、その判断を行うためには広報リーダーの戦略性が問われます。そこで広報組織独自のマネジメント手法と共にリーダーとして持ち合わせるべき戦略性の理解を促進します。
広報部は事業部と違い、基本的に社内に参考になる部署がありません。さらにプレスリリースなどで他社の事例を知るにも限界があります。しかし、広報部署の動きの建て直しには事例が必須です。そこで本講義では日本を代表する広報活動を遂行している各社から、各事例を紐解き解説をします。参考事例が増えることで、自社に応用できる幅が広がっていきます。
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広報リーダーが行うべきことは何か?それを知るためには、今、広報領域で求められていることと、その変化を知ることです。従来、広報リーダーは組織基盤をつくることが求められていました。しかし、今や広報は経営機能の1つに数えられるようになり、広報リーダーが修めるべきテーマも多様化しました。このような状況下で見るべきなのは、それぞれのテーマにおいて「何をすれば」そのテーマを広報として行ったことになるのか、その見極めと手段の可視化です。そこで本講義では、今、広報リーダーが見るべきテーマを網羅的に解説をします。
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広報リーダーは、広報部をマネジメントすること以上に重要なことがあります。それが自らの意思をもって、経営の意思と同期し、変化の起点を生み出していくことです。そのためには、「広報は経営戦略の一環」として捉え従来の枠組みに活動を留めるのではなく、演出家として提言する力が必要です。経営戦略を映し出すのではなく、経営戦略を描き出す、それを実践する方法を「経営に即す広報」として22の視点から学びます。
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社内に参考となる部署が存在しないという広報の特殊性も相まって、広報活動は、指針を決め軌道修正をすることは容易でありません。そこで参考になるのが、具体的な企業事例です。
本講義ではエバラ食品の上岡氏による企業事例解説を行います。食品の東京証券取引所の再編伴う市場選択後の広報活動から、従業員のモチベーションアップのための広報活動、TV報道への仕掛けづくりなど、エバラ食品が広範囲で展開する広報活動の実態を通じて、広報リーダーとして自社に応用できる余地の発見から、広報としてどこまでやることができるの、領域的な広がりを知ることができます。
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広報は担当するテーマが増え続ける一方で、基本的に人も時間も足りていません。その中で、最大限の成果を求められるのが広報リーダーであるため、広報リーダーはマネジメントスキルが最も求められます。しかしそのマネジメントは「人」に対してのみではありません。「戦略マネジメント」と「業務マネジメント」「チームマネジメント」に分類されます。そこで本講義ではこ、具体的な企業事例としてメルカリの広報責任者である矢嶋氏から実例を通して学び、それぞれの費用対効果の高め方を知ります。
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広報リーダーの仕事は一定ではありません。それは所属する会社のステージによって、広報領域における重要項目が変化するためです。広報リーダーには、会社がいるステージを見極める力が必要です。また会社やブランドの「あるべき姿」を描き出す力も求められます。しかし何が重要か分かっても「どうやるのか?」が具体的にならない限り、暗中模索が続きます。そこで下村氏が実際にP&GやFacebookで展開した事例から、実際の活動を紐解きます。
東京都市大学都市生活学部/大学院環境情報学研究科准教授。社会構想大学院大学客員教授。博士(経営学)。MBA(経営学修士)。北海道大学准教授、電通パブリックリレーションズ部長を経て、2017年から現職。著書に『広報・PR論-パブリック・リレーションズの理論と実際』(共著、有斐閣)、『企業社会関係資本と市場評価』(単著、学文社、2010)など多数。日本広報学会優秀研究奨励賞、同教育実践貢献賞、PRSJ「PRアワードグランプリ」部門最優秀賞など受賞。
高場経営広報舎代表。1961年生まれ。早稲田大学商学部卒。1985年リクルート入社。翌年リクルートコスモスの広報室立ち上げ以降、一貫して広報業務に従事。カルチュア・コンビニエンス・クラブ、ゴルフダイジェスト・オンライン、ベルシステム24、ADワークスグループなどの広報責任者を歴任。4度の上場、経済社会を揺るがす事件、企業変革等を多数経験。2022年1月に高場経営広報舎を開業し、経営広報視点のアドバイザリー、広報担当者育成、広報関連の講演・講義などの事業を展開中。著書に『プロフェッショナル広報の仕事術~経営者の想いと覚悟を引き出す』(日本経済出版社)。
1964年香川県生まれ。1987年4月、資生堂入社。支店での営業、広報室(当時)を経て、2009年第14代『花椿』編集長に就任。同誌のリニューアルに取り組み、資生堂創業140年、『花椿』創刊75年の2012年3月に新装刊させる。その後広報部に復帰し、2015年4月から広報部長。2016年6月から6年間、日本パブリックリレーションズ協会副理事長も務めた。2020年、「第36回企業広報賞 企業広報功労・奨励賞」受賞。2021年7月エバラ食品に入社。2022年より学習院女子大学大学院非常勤講師も務める。
早稲田大学卒業後、ネットベンチャー立ち上げ、留学、PR会社勤務を経て、2008年にネイバージャパン(現LINE株式会社)入社。検索サービス「NAVER」・コミュニケーションアプリ「LINE」の広報・マーケティングを統括。2017年10月に株式会社メルカリに転職。グループ広報責任者として現金出品問題などのリスク対応や東証マザーズ上場、新規事業立ち上げ、大型業務提携/M&Aなどの広報を統括。2023年3月末にメルカリを退社し、現在ジョブレス期間中。
神戸大学卒。2002年P&G入社、広報・渉外部で日本市場のPRに従事。2010年からシンガポール転勤、ヘアケア部門やプレステージ香水のアジア地域広報、「SK-Ⅱ」のグローバル広報としてPR戦略をリードし、4ブランドでシェアNo.1に貢献。2016年からFacebook Japan広報統括執行役員。ダイバーシティリードとしての取材実績も多数。2020年よりMOON-X株式会社 執行役員 広報統括CCO を経て、ケラッタ株式会社の代表取締役に2022年9月に就任。
中長期のロードマップ、パブリシティの評価基準、マネージャーに対する心構えなど実務に役立つことを学ぶことができ、来期の広報戦略に非常に役に立った。(自動車 広報 部長 )
自社の社員をどのように社外にPRしていくか非常に悩んでいたが、視座が得られた。BtoBでも商品がなくても、メディアで露出できる方法はあると知ることができた。(機会 経営企画 部長)
事例が体系的に説明されていて、理解しやすかった。マーケティングコミュニケーション全体を設計する必要があること、広報と宣伝の境界線が変化しているという話が有意義だった。(IT ブランドコミュニケーション 課長)
カリキュラム | |
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時間 | 講義内容 |
第1部 約120分 |
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第2部 約120分 |
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第3部 約120分×3コマ |
<各企業の広報部門長・リーダーが実際のマネジメント経験から得た事例を元に講義いただきます> |
概要 | ||
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受講形態 |
宣伝会議オンライン内でオンデマンド配信 【プロフェッショナルスキルマスターキャンペーン実施中】 9月29日(金)までにお申し込みいただいた方が対象です。 通常視聴期間60日間から80日間延長配信いたします。 ※延長期間の視聴方法については、通常の視聴方法とは異なるため、別途メールにてご案内いたします。 ※またご案内メールは、10月2日(月)〜6日(金)までの間に送付の予定です。 |
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受講のご案内 | 【実施上の注意】 本講義は、オンライン配信講義となりますご受講はお申込み者限りとしており、複数名での受講の場合、人数分のお申込みが必要です。お申込者には、宣伝会議IDを通じて視聴環境をご提供しております。同一IDでの複数人での視聴・社内上映などは固くお断りしております。 【受講上のご案内】 ・講義は宣伝会議オンライン上でご視聴いただきます。該当期間内に宣伝会議マイページの「オンライン講座を見る」に進み、動画をご視聴ください。 ・視聴の際は、申込者ではなく実際に受講される方のマイページ登録が必須となります。 ・本講義には質疑応答はございません。 【レジュメについて】 講義資料はご視聴頂くマイページからPDF形式でダウンロードしていただきます。 |
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受講料金 | 1名受講 オンデマンド講座 |
120,000円(税込 132,000円) 申込金20,000円(税込 22 ,000円)含む |
人数無制限 オンデマンド研修 |
900,000円(税込 990,000円) 例)60名受講で1名15,000円に |
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人数無制限について |
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割引チケットについて | 法人割引窓口の設定方法
※この講座は、法人窓口の設定により1講座あたりの受講料金が約7割引におさえられる「スタンダードトレーニング」対象です。 |
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受講対象 |
・広報部門のリーダー・責任者 ・広報について成果を問われている方 ・俯瞰的な考え方・動き方・マネジメント・戦略の立て方について学びたい方 |
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資料パンフレット | PDFをダウンロード | |
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