会社の売上や利益を支える大黒柱となるスタープレイヤーやスター商品。しかし、それに頼り続けていては激しい時代の変化に取り残されてしまいます。そうならないためには、いかに社内で知識や経験というデータを積み上げ、チーム全体で共有しながら業務の精度を高めていけるかが重要です。そのために必要なのはチームとしての仕組みの力と実行力です。いかに優秀な人材を揃え、最新の教育を施しても、その人が部署異動してしまったり、担当者の都合や人為的ミスで業務が止まってしまったりするなどのリスクがあり、これまでの属人的な業務の進め方では長期的な企業の成長の足かせになってしまいます。個人にとっても休むべき時に休めないなど、働き方改革が叫ばれるこの時代にはマイナス要因になるでしょう。そこで宣伝会議では、属人的、場当たり的な仕事から、企業の目的達成のための、より生産的な仕事に変革させる、「マニュアルを活用した業務ディレクション基礎講座」を開講いたします。
どのような会社の、どのような業務も、売上や利益の源泉となる正味作業と、それに付随して必要になる非正味作業に分けられます。宣伝や広報といった企画型の仕事では、どれだけ正味作業にリソースを割けるかが特に重要です。競合他社と差別化し、自社の顧客に高い付加価値を提供するために、ムダな仕事に時間を使っている余裕はありません。しかし、頭では分かっていても実際の現場では、所在不明の過去の資料を探したり、社内の調整作業や繰り返しの単純作業に時間を取られたりと、ムダな非正味作業に振り回されるケースが少なくありません。そのような状態で業務効率化のデジタルツールやシステムに頼っても、使いこなせずに余計な費用や手間がかかってしまうリスクさえあります。ますます複雑化していく企画型の仕事を確実に推し進めるために、仕事の整理整頓、見える化、社内の知識や経験を共有し伝承していくための仕組み化が重要になっています。
時間 | 講義内容 |
10:00-12:00 |
生産性を高める整理整頓の本質とポイント ・業務を取り巻く環境と問題点 ・価値基準で仕事を選別して価値のない仕事をやめる ・仕事の統合で重複を減らす ・仕事の連結で段取り回数を減らす ・仕事の一個流しでスイッチングロスをなくす ・仕事の一列待ちで特急ロスをなくす |
13:00-15:00 |
仕事を見える化し業務を標準化するノウハウ ・低い標準化率がチーム力を下げる ・業務の標準化の目的と効果 ・業務の見える化の進め方 ・暗黙知と形式知 ・動的マニュアルで知見の伝承と共有【演習】 |
15:20-17:20 |
人を動かすマニュアルのライティング技術 ・読み手視点を徹底して書く ・情報を仕訳して、読む気にさせる ・キーワードを入れてアクセスしやすさを高める ・動詞を使って、行動につなげる ・一文一義で理解しやすい文章にする ・表現や用語を統一して標準化、効率化を進める |
中山 亮氏
内閣官房「業務の抜本見直し推進チーム」アドバイザー
株式会社2.1 代表取締役社長
高橋 慈子氏
株式会社ハーティネス
代表取締役