パッケージやロゴなど、化粧品にとって「見た目」は購買に直接つながる重要な要素です。限られた予算で、いかにブランドの世界観を表現できるかは、メーカーの担当者と制作側が共通言語を持ちながら進めていくことがポイントになります。本講座では化粧品のクリエイティブにおけるディレクションのコツと、ブランドの世界観のつくり方について、実際の事例を紐解きながら学びます。
クリエイティブはブランドをつくる重要な要素
パッケージやロゴ、CM、ポスターなどのクリエイティブは、ブランドのイメージを具現化する重要な要素です。特に化粧品は、他業種に比べて広告宣伝費率が高いことからわかるように、ブランドイメージが特に重要視される業界です。そのため、各社がクリエイティブに試行錯誤を凝らしています。さらに最近は化粧品において、クチコミやSNS投稿などの、ユーザーの発信する情報の影響力がますます強くなっています。例えば、「パケ買いコスメ」という言葉がSNSでよく見られるようになりました。その商品を所有しているだけで気持ちが高まるようなパッケージデザインは、購買を促すだけではなく、購買後も、「他の人に推奨したい」「この気持ちを共有したい」と意識や行動につながり、ユーザー起点で話題が広がるきっかけになるのです。このように、化粧品において、クリエイティブの力は、ユーザーとともにブランドをつくり育てていくための必須条件なのです。
ディレクション時に必要な「共通言語」のつくりかたを学ぶ
一方で、実際の担当者はクリエイティブやデザインを学んだことの無いということも多く、実務の中でディレクションのノウハウを学ぶことがほとんどです。そのため、デザイナーからあがってきたものがイメージと違ったり、ブランドとして大事にしている細かなニュアンスがなかなか伝わっていなかったり、という課題が多く挙げられます。限られた予算や時間のなかで、クリエイティブを通していかにブランドの世界観を表現できるかは、メーカーの担当者と制作側が、共通言語を持ちながら進めていくことがポイントになります。そこで本講座では、化粧品のクリエイティブにおけるディレクションのコツと、ブランドの世界観を形にするための共通言語のつくり方について、実際の事例を紐解きながら学びます。
商品パッケージにブランドを落とし込むテクニック
商品パッケージは消費者が実際に商品を手に取り、購買前の最終判断材料となることから、最も効果的な広告媒体といえます。講義では、パッケージの役割と、ブランドをパッケージで表現するためのポイントについて、実際の事例を紐解きながら学びます。
一貫性のあるクリエイティブでブランドを表現する
パッケージだけではなく、CM、Web動画、ポスターなど、あらゆるクリエイティブに「一貫性」を持たせることが、ブランドを形成していくうえで重要です。講義では、クリエイティブに一貫性を持たせるためのディレクションの方法を学びます。
時間 | 講義内容 |
第一部 |
パッケージ(1)商品パッケージの役割と基本 ・商品そのものが最も効率の良い宣伝媒体 ・ブランドデザインの基本とパッケージの重要性 ・パッケージブランディング成功例 ・ノンデザイナーが知っておきたいパッケージデザインの注意事項 |
第二部 |
パッケージ(2)商品パッケージの役割と基本 ・化粧品ブランドのメッセージをデザインに落とし込むために見ているポイント ・事例から紐解く化粧品パッケージの工夫 ・クライアントと制作者の共通言語の重要性 |
第三部 |
クリエイティブ・ディレクション ブランドを体現するクリエイティブのつくり方 ・ブランディングにおける「クリエイティブ・ディレクション」とは ・クライアントとクリエイター・デザイナーがよい関係を築く ・ブランドを意識したディレクションの考え方とテクニック |
大濱 美和氏
アートディレクター/グラフィックデザイナー/パッケージデザイナー
大湊 一章氏
株式会社イチデザイン 代表/デザイナー/アートディレクター
石澤 昭彦氏
d.d.d.
ブランディングディレクター/クリエイティブディレクター
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