▼ ご受講環境に合わせて実施方法をお選びください
1)商品とターゲットの関係性(レレバンシー)を徹底的に分析する
プロとしてのコピーを書けるようになるためには、クライアントの競合状況、売り場、市場など商品についての深い理解に加え、ターゲット自体はもちろん、その家族、友人、社会などターゲットを取り巻く環境に対しても深い洞察がなくてはいけません。その上でターゲットがその商品をどんな関わりの中で、何のために、いつ、どこで、購入・利用するか考えることが、コピーを書くための第1歩です。商品の機能のことだけ言っているような説明的なコピーも、ターゲットの気持ちだけを追いかけどんなクライアントの商品でも同じことがいえるコピーも、実際の仕事では通用しません。 プロとして通用するコピーは、商品とターゲットの双方への深い洞察を行い、強い関係(レレバンシー)を結ぶことです。そのためにはターゲットの本音(インサイト)を掘りあて、その商品を使うことで、最終的にどんな風に精神的に満足するかまで分析・想像することが必要です。
2)商品とターゲットを取り巻く環境を踏まえ、伝えるべき核となるWhat to sayを導き出す
商品とターゲットを徹底的に分析・整理・絞り込みを行い、一連の広告戦略でのWhat to say(何を言うべきか)を決めます。この戦略は通常クリエイティブディレクターが決めます。コピーライターはWhat to sayを理解しコピー表現(How to say)を考えます。このWhatがはっきりとしたものであればあるほど、表現(How)をジャンプさせ、ターゲットを望む反応に導くことができます。一方でこのWhatを理解した上でコピーを書かなければいくら良いコピーを書いたとしてもクライアントが望む方向の結果にはなりません。毎回の課題に取り組み、一人ひとり密度の濃い講評を行なっていきます。ここまで一つの課題に対し、徹底的に取り組むことで、あらゆる状況の企業・商品のコピーを書くことができるようになります。講義では、下記のようなシートを駆使して、情報整理・分析 → What to say → How to say → コピー表現の過程を教えていきます。
3)正しい方向へ、勢い良くクリエイティブジャンプするための ノウハウを学ぶ
4)論理的に整理された、表現の型を理解する
コピーの力で企業のコミュニケーションの課題を解決する「本物のノウハウ」を学ぶ
宣伝会議のコピーライター養成講座では、企業のマーケティングコミュニケーションの基本である「何を言うべきか」を見出す考え方を学び、そのうえで「どう言うか」という表現の原則を身につけます。なぜならばコピーライティングは企業のマーケティング戦略を実現するために必要なことの一部であり、コピー単体で存在することはあり得ないからです。
この点が一般の文章表現とコピーライティングの最大の違いでもあります。だからこそ、一足飛びに「うまい言い回し」や「面白い語彙やレトリック」を追い求めても、仕事で活用できるスキルにはなりません。基礎となる企業のマーケティング戦略を理解し、企業が何を言わなければならないかを分かったうえで、それに準じた技術を学んでこそ、皆さんがお持ちの個性や才能が、コピーライティングのスキルとして活きるのです。
広告クリエイティブを際立たせる「ことば」だけに限らず、POPや会社案内、企画書など、企業が発信する情報、そのすべてにコピーライティングの力が求められています
「CAC上級コース」では、「コピーの力」で物事を解決する力や「商品の状況」や「ターゲットのインサイト」を読み取る力を身につけ、コピーに落とし込むスキルを身につけます。コピーライティングは単体では存在しません。企業のマーケティングと密にリンクしていて、クリエイティブであると同時に、企業のコミュニケーションであり、経営者の頭の中を言葉にすることなのです。
つまり、コピーを書く力を持つ人が、商品やターゲットの状況、インサイトなどを「聞きだす力」を身につけ、「理解」し、ことばというカタチにすることができたなら...。そうした企業に求められる「コピーライティング」の力を身につけるのです。
※コピーライター養成講座 基礎コースを経験していることは受講の必須条件ではございません。
すでにコピーライターとして働いている方や広告関連業界にお務めの方などは、いきなり上級コースにトライいただいても問題ございません。
現役コピーライター達はなぜ上級コースを受講したのか
修了生が語るコピーライター養成講座 上級コースの内幕です!
衝撃を受けたコピーの話
第57回宣伝会議賞グランプリ受賞 コピーライター 笠間 悠
上級コースで、最も記憶に残っている話。
講師の方が、あるコピーを紹介してくれました。
ネックレスだけ着て飲む。
シンガポール・スリング
サントリートロピカルカクテル
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これは秋山晶さんのコピー。うわーすごいコピーだなとクギ付けになりました。さらに、このコピーを引き合いに出して、眞木準さんが当時の後輩コピーライターに「お前なら、同じコピーを“ハダカになって飲む”とか書いてしまうだろう。
コピーの美学がわかってない。」とおっしゃったというエピソードを聞き、さらに衝撃。講師の方いわく、“ハダカになって飲む”では、状況の説明なのだとのこと・・・。
コピー難しーー!と思ったのと同時に、コピーをもっと深くまで知りたいと思い、こんなコピーを書けるようになりたいと思い、18万を払ってよかったと思いました。今でも、自分の書くコピーがあまりになさけなく心がしなしなになる時には、「ネックレスだけ着て飲む。」を思い出し、コピーっておもしろいんだった!とシャキッとします。
まだまだへなちょこコピーライターですが、運よく宣伝会議賞グランプリを受賞することができました。なので、宣伝会議さんへの感謝も込めて、これから受講される皆さまへ一言。
18万は、返ってきます。
ガムシャラって、感染るのか。
サン・アド コピーライター シシド ショウ氏
「20本コピーを書いてきて」という課題に勝手に300本ものコピーを書いてくるヤツがいて、それを見た他のヤツも勝手にもっとたくさんのコピーを書いてきたりして。ムキにならざるを得ない空気が蔓延していたCAC上級講座 ...
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他の受講生のコピーに自分のコピーが負ければ、すんごく悔しいし、正直に言って納得いかない時だってある。それでもお互い本気だからこそ、ライバルになる。本気だからこそ、同志になる。元来なにごとも「ガチ」になるのは気が引けちゃう不真面目なボクにとっては、まさに産まれて初めての青春でした。優秀作として自分のコピーが読まれるか読まれないかの、毎度毎度のあのドキドキはこの先、一生忘れません。
きっと「CAC上級講座に通えば誰でもコピーライターになれる!」というわけではないし、ボク自身「誰でもなれる職業じゃない」と思いたい部分もある。それでも、この講座に通わなかったら未経験だった当時のボクは、コピーライターにはなれなかったのだと思います。「授業料、ちゃんと元がとれたぞ!」と、生活費を削ってなんとか講座を申し込んだあの日のボクに伝えたい。ナイス。
書く。講評される。悔しくなる。あがく。また書く。たまにほめられる。 その繰り返しで、コピーライティングの力は鍛えられていくのだと思います。
第50回宣伝会議賞グランプリ受賞 コピーライター 日野原 良行氏
コピーライターはコンセプトメーカーでなければいけない。広告の世界で働き出してから、よくそんなことを感じます。言葉を磨くことはもちろん大切。でもその前に、根本から戦略を考える必要があったりします ...
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どんなターゲットが想定されるのか、その人たちはどんな欲求を持っているのか、その欲求に対して何を提案できるのか。CAC上級コースでは、ほぼ毎回課題が出されて、その都度コンセプトを考える機会が与えられるわけですが、そういった「考える場」があることはとても貴重だと思います。僕は受講するまで、感覚的にしかコピーについて理解していませんでした。
でも、通ったことで、ロジカルに戦略を組み立てながら書けるようになった気がします。例えば「カゴメ野菜ジュース」という課題で、「私が飲んだら、お腹の子も野菜好きになってくれるかしら?」というコピーを書いたときのこと。妊婦さんをターゲットにして、「妊娠中でも安心して美味しく飲める」というコンセプトを考えました。感覚的に言葉をこねくりまわすだけでは絶対に書けなかったコピー。結果、2位という評価をいただけました。嬉しかったのですが、もちろん上には1位の人がいるわけです。その人が書いたコピーは、「毎朝のトイレで、私はカゴメに感謝する。」というものでした。便秘に悩む人をターゲットにして売るという戦略。負けたと思いました。悔しかった。でも、今思えば、この悔しさこそが何よりも大切だった気がします。「次こそは」とあがき続けることで、思考力も、視点の幅広さも、以前とは比べ物にならないほどに成長したのですから。
多彩な講師陣、課題からの徹底的なスキルの習得は、日常の業務での柔軟な発想につながっています。
印刷会社 企画制作部門 藤木 千里氏
受講動機は今の自分の仕事に必要なスキルだと感じたからです。会社での仕事は主に店頭販促物の企画制作をしており、店頭に来られたお客様にいかに商品を理解してもらい、買っていただくかを考え、販促物を作り上げていくセクションです。店頭では、お客様が商品やその販促物を認知し、理解していただく時間は他の広告物と比べても圧倒的に短いとされています。そのため「コピー」よりも「色」や「デザイン」など瞬間的に目を引く手段のほうが重要視される傾向があります。
...(もっと見る)
しかし、この仕事に携わる中で、いかに商品の価値を伝えるべきかを考えるには「色」や「デザイン」だけではなくその上位概念である「コンセプト」をもっとよく考える必要があると感じ、コンセプトを考える上では絶対不可欠な「言葉」を創造することを学べる本講座に魅力を感じ、参加しました。
実際に通ってみると、思った以上に刺激的でした。講義もさることながら、毎週の宿題提出やその講評など、実際にコピーをつくるとはこんなに大変でこんなに恥をかくことなのかと痛感しました。しかし、毎週課題コピーを考えたり、自分と他の受講生のコピーを見たりするうちに、その短い言葉が人を幸せにしたり勇気づけたりすることができることを発見し、言葉がもつパワーや可能性を再認識することができました。
今回の講座を通じて自分の力になったのは、企画コンセプトをさらに柔軟に考えることができるようになったことだと思います。講座では1つのテーマに対し受講生の数(その数30以上)だけ、それぞれの視点のコピーが生まれることが珍しくありませんでした。つまり、それだけの切り口が1つのテーマにあるということです。その柔軟な発想に触れることができ、また自分でも携わることができたことが最も有意義なことではなかったかと思っています。
【講義内容例】
門田 陽(かどた あきら)氏
門田コピー工場株式会社 クリエーティブ・ディレクター/コピーライター
【略歴】
1963年福岡市生まれ。西鉄エージェンシー、仲畑広告制作所、電通九州、電通を経て、独立。現在に至る。
【受賞歴】
TCC新人賞、TCC審査委員長賞、FCC最高賞、ACC賞、クリエイター・オブ・ザ・イヤーメダリスト、広告電通賞他受賞多数。
【主な仕事】
官公庁から地方の小売店まで数多くの業種を担当。
最近の仕事は主に明治おいしい牛乳シリーズ、霧島酒造、セブン&アイグループ、小学館等。
他に福岡大学広報戦略アドバイザーも務めている。
第50回の宣伝会議賞でグランプリを獲った日野原くんは講座のときから目立ってました。
毎週の宿題も常に上位に入っていた。
一方、第49回の宣伝会議賞でグランプリを獲った井上くんはそうでもなかった。
宿題が上位に入る回数は少なかった(ゴメンね、井上くん)と思います。
ただふたりとも最後まで通い続けました。
顔と名前はしっかり記憶しています。
来るもの拒まず、去るもの追わず。
貴重な土曜の昼下がりをお互い悶々と過ごすのですから多少きついことを言うときもあります。
講座が終了したあとに同じコピーライターの土俵で付き合っていく人が一人でも増えるとうれしいです。
野原靖忠(のはら やすただ)氏
株式会社電通 中部支社 クリエーティブ・ディレクター/コピーライター
【略歴】
1963年 京都市生まれ。87年同志社大学文学部卒、同年電通入社。以後コピーライターとして活躍する傍ら1997年、関西学院大学院 経営学専攻科修了
【受賞歴】
朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、TCC新人賞、新聞広告電通賞、読者が選ぶ読売広告大賞など
【主な仕事】
パナソニック、セキスイハイム、NTTドコモ、宝酒造、田辺製薬、大阪ガスなどを手掛ける。
コピーライター養成講座に通おうかなあ。
と考えているあなたへ。
平成という年号が始まってすぐのころの話。
特に将来の職業観もなく、ただ就職人気ランキングで今の会社を選んだ僕は、
入社した広告代理店で、とうぜん営業系の仕事をするものだと思っていました。
だって、クリエーティブへの興味もなかったし、そもそも
文章を書いて表現するということへの関心が欠如していました。
ところが、配属は、あらびっくりの「クリエーティブ局」。
しかも「コピーライター」。
困りました。途方にくれました。だって、自分にコピーが
書けるなんて微塵も思えなかったから。
入社後に行われたコピーライティング研修では、講義の質疑応答タイムで
おそるおそる手を挙げて、「あのー、先生が紹介してくれた『よいコピー』の
どこが『よい』のかが僕にはわかりません。論理的にご説明いただけませんか?」
と質問したこと。その質問に、講師が答えに窮してしまったことを
今でもはっきりと覚えています。
あれから20数年。僕の講座では、生徒の皆さんには、そのころの頃の戸惑っていた僕に「コピーを一から説明する」つもりでコピーのテニオハからレクチャーします。
その点は、安心してください。必ず「理解できる」はなしをします。
ただ、講義中にみなさんのコピーや広告に対する「意見」、「考え」、「答え」を執拗に
問いただします。容赦なく議論に持ち込みます。
「自分の考えを言葉にしてまとめる」という訓練で、講義内容をよりアクチュアルに
消化していただくためなんですが、ゼミ形式に慣れていない人は、
その点がちょっとハードかな(でも、絶対タメになりますよ)
歓迎します。若葉マークのコピーライターのみなさん!
松井正徳(まつい まさのり)氏
株式会社博報堂/ONE★PUNCH クリエイティブディレクター/コピーライター
【略歴】
1968年京都市生まれ。京都大学理学部を卒業後、博報堂に入社。以後、コピーライターとしてプレイステーションの立ち上げなど多くの広告制作に従事。最近の仕事として、日経電子版「日経三国志」、NTTドコモ「一休さん」など。クリエイティブの作用を科学的視点から考察した「クリエイティブ・サイエンス」を研究・実践。ACC賞、2018年
度TCC賞など受賞多数。
「コピーライティングや企画に正解はあるのだろうか?」
入社当時、非常に疑問に思ったことがありました。
いろいろな上司と仕事をすると、みんな違うことを言う。
違うどころか「まったく正反対」なディレクションすらある。
それでいて全員、成功している。いったいどういうことなのだろう?
深く悩んだ末に考えたのは、
「自分に見えていないだけで、そのすべてを説明する統一理論があるのでは?」
ということでした。
こうして「クリエイティブ・サイエンス」は生まれました。
この考えに触れることで、今まで見えなかった「コピーの仕組み」が少し見えてくると思います。
西根英一(にしね えいいち)氏
株式会社ヘルスケア・ビジネスナレッジ 代表取締役社長
事業構想大学院大学 特任教授、千葉商科大学 特命教授
マーケティング戦略とコミュニケーション設計の専門家。ビジネスローンチのための事業構想と事業計画、ビジネスグロースのためのマーケティング戦略とコミュニケーション設計を最適化する。専門領域はヘルスケア(健康、医療、美容)。大塚グループ、電通グループ、マッキャン・ワールドグループ(CKO最高知識責任者とグループ顧問)を経て、株式会社ヘルスケア・ビジネスナレッジ 代表取締役社長ほか。ビジネスとアカデミア、さらにパブリック(省庁や自治体の公的事業)で指揮をとる。近著に、『ヘルスケアビジネスの図本~ヘルスケアビジネスの要件を満たすための50の開発目標』
神が舞い降りたと言う人が確かにいます。
でも、豊かな感性とか優れた直感だけでコピーを書けるわけがない。
多くの人が、そのことに気づいています。
百本ノックしたという人が確かにいます。
でも、駄作のなかにひとつ二つの傑作が見つかるか見つからないか。
多くの人が、そんな経験を持っています。
確度の高いコピーには、戦略が必要です。
マーケティングアプローチから、コピーを"設計"してみましょう。
コピーライターは言葉の設計士なのです。
コピーがターゲットにするのは、「ひと」ではなく「行動」です。
いかに、ひとや社会の“目的行動”(望ましい消費行動や好ましいムーブメント)を獲得するかが、コピーのゴールです。
いま、精度の高いコピーが、企業、地域、職域、学域、社会、そして不確実な世の中から求められています。