社内制度をきっかけに決意。「やってやるぞ」の気持ちでリモートを活用しながら多忙な業務と両立
普段は味の素で、パッケージデザインや「Cook Do®」をはじめとするブランドのコミュニケーションディレクション業務を担当しています。受講のきっかけは、社内に持ち回りで講座を受講できる制度があったことです。自分自身のスキルアップを図る絶好の機会だと感じて参加を決めました。受講前、社内の受講経験者からは「とにかく宿題が多い」と聞いていましたが、勢いで講座に飛び込みました(笑) 期間中は多忙な業務との両立が大きな課題でしたが、打ち合わせの合間などにリモート受講を活用しつつ、全体の3分の1程度は対面の講義に通って理解を深めました。日々の業務に追われる中でも、「自分の考え方は合っているんだろうか、正しい方向に進めているんだろうかという答え合わせをしたい気持ち」や、「毎回出される宿題に対して『やってやるぞ』」という意気込みが大きなモチベーションになっていました。休日や平日のふとした瞬間に思考を巡らせ、生活の中で点と点が繋がるように思い出した時に集中して課題に取り組むことで、最後までやり遂げることができました。
手法は違っても、目指す着地点は一つ。「コピーとは生活者の課題解決」というプロ共通の思考
約半年間の講座を通じて何より大きな驚きと発見だったのは、第一線で活躍される講師陣の「共通項」でした。一見すると講師ごとにアプローチやルーティン、思考のプロセスはバラバラに見えるのですが、本質的には全員が全く同じ姿勢でコピーに向き合っていることに気づかされたんです。私にとってその「コピーの本質」とは、単なる商品の説明や特徴をなぞることではなく、「その商品があることで生活者のどんな課題を解決できるか」を示すことなのだと強く認識させられました。そして、伝えるべき核(What)を導き出すために、似たプロダクトから発想するのではなく、全く異なる領域から思考をジャンプさせる飛躍的なアプローチが不可欠であるという学びでした。 特に印象に残っているのは、最初の「カルピス」の課題を担当された野原靖忠さんの講義や、その場で迫力ある講義・講評を行ってくださった谷山雅計先生の講義です。手法は違えど、プロの方々が共通して徹底している「生活者の課題解決に向き合い、思考を飛躍させて言葉を紡ぐ姿勢」を間近で体感できたことは、ディレクションを行う上でも非常に大きな糧になっています。
「金の鉛筆」で得た手応え。自分の視点や思考の「方向性」を実感できた
講義の課題で優れた成果を出した受講生に贈られる「金の鉛筆」を、私は講座期間中に複数いただくことができました。周りの受講生の方々のフレッシュでレベルの高い発表には毎回大きな刺激を受けていましたし、ときには「評価に対して、もっと踏み込んだフィードバックがほしい」と感じることもありました。しかし、実際に獲得できた鉛筆は、「自分自身のものの見方や、思考の持っていき方の方向性はこれでいいんだ」ということを自然と捉えさせてくれる、確かな手応えにつながりました。
自分で書く立場ではないからこそ役立つ「評価の目」。日常の中で思考を巡らせる習慣も
そもそも私自身は普段自分でコピーを書いているわけではなく、クリエイティブをディレクションし評価する立場にあります。だからこそ、講座で得た学びは「生活者にとって分かりやすいか」「本当に伝えたい核心が伝わっているか」を見極めるための確かな「目」として、日々非常に役立っています。自分で直接コピーワークをする立場ではないからこそ、表現の意図や質を正しく見極める判断力の向上や、社内でのスムーズな合意形成に直結していると実感しています。 また、日々の生活の中でも、優れたコピーや短く美しい表現がされたテキストを意識的にインプットする習慣がつきました。課題に取り組む中で身についた「机に向かっている時間だけでなく、通勤中や休日などのふとした瞬間に思考を巡らせる感覚」は今も続いており、街中の広告や日常のコミュニケーションにおいても、「なぜこの言葉が選ばれたのか」「どうすればより伝わるか」を自然と捉えられるようになっています。
自ら書くことが「一番手っ取り早い修行」。一生モノの判断力をその手に
これから受講を検討されている方や、コピーライター以外の職種の方へアドバイスをお送りするなら、真摯に課題に向き合って書き続けることの大切さをお伝えしたいです。真剣に取り組むことで確実に力がつきますし、受講期間中は短く美しい表現がされたテキストを意識的にインプットすることも非常におすすめです。私のようにディレクションや評価する立場であっても、判断力を養うためには自分で実際にコピーを書いてみることが「一番手っ取り早い修行」になります。仕事との両立に不安がある方にとっても、一生モノの思考の軸を手に入れられる絶好の機会になるはずです。
