活動報告

O2O・マーケティングカンファレンス2013

「『ネットとリアルの融合』 O2O研究会の実施報告」

2013年11月13日に開催されました、O2O・マーケティングカンファレンス2013の概要について報告します。

1. O2O・マーケティングカンファレンス2013の主な内容

MUJI PASSPORTで無印良品全店頭をサポート

基調講演は良品計画web事業部部長 奥谷孝司氏による「MUJI DIGITALMarketing」と、ピーシーフェーズ執行役員 川邑省吾氏による「自分たちにあったO2Oの形をみつける」。

奥谷氏は、「CRMには商品の検討時から購入後の使用や消費された後までの〝顧客時間”の把握が不可欠で、それを可視化できるSNSの重要性が増している」と述べた。

顧客時間を追う双方向ツールとして今年5月に「MUJI PASSPORT」アプリをスタート。MUJIマイルサービスを提供してクレジットカードや店舗など既存会員組織のシームレスなPASSPORTへの移行に成功し、「会員数は100万人に達する勢いで増加中」と語った。実店舗、ネットストア、SNS、MUJI PASSPORTなどさまざまな顧客接点データを統合したデジタル・マーケティング・プラットフォームで顧客との密な関係を構築すれば精度の高いマーケティング施策が可能となり、施策を高速で回して顧客データを蓄積すれば、さらに予測精度が高い施策が可能になる。その実現のためにも「マーケターに膨大なデータを顧客視点で分析し活用する力が求められる」と結んだ。

川邑氏は事業会社の視点からO2Oビジネスを実施するうえでのポイントを話した。「O2OでCRMまで進むためには具体的にどのようなサービスを導入するかといったビジョンを持つことが重要で、基礎構築から段階的にサービスの拡大や精緻化を進めていくとよい」と語った。

先進事例から学ぶO2Oの可能性と課題

学習院大学 経済学部教授 上田隆穂氏をモデレーターに行われたパネルディスカッションでは、日本コカ・コーラ iマーケティングシニアマネージャーの足立 浩俊氏からは、自動販売機による「ハピネス☆クエスト 」「Share a Coke and Song」といったファンがファンをつくる施策などを紹介。ギャップジャパン マーケティング ディレクターの遠藤克之輔氏は、カラーパンツに連動したFlash Mob型プロモーションやスマートフォン上で「ガチャ」を回してプレゼントが当たるキャンペーンの成果について発表。また、ニューバランスジャパン マーケティング部長の鈴木健氏は、同社ポスターにチェックインして東京マラソン会場のニューバランスブースに誘導する、OOHとデジタルのタイアップキャンペーンなどについて言及。各社の事例から、手応えのある施策を生み出すヒントを模索した。

それらを受けて上田氏は「O2Oは情報の循環である。どの接点から入っても情報を循環させること。顧客体験をいかにつくるか、また循環過程でファンがファンをつくるブランド体験をいかにさせていくかがポイント。今後の課題はビッグデータでO2Oを支える仕組みや評価基準をつくることだろう。

また、O2Oを行う上で商品特性や店舗の有無などさまざまな特性があるが、他社とコラボレーションすることで解決できる問題もあるので外に目を向けてみることも大切だろう。最近、企業より消費者の方が進んでおり、消費者がイノベーションを起こしている状況も生じている。従って消費者をよく観察して、それをO2Oに生かす仕組みをつくり、消費者インサイトからニーズを探りつつ、トライ&エラーを重ねることで知見が積み重なる」とディスカッションを総括。O2Oのさらなる可能性に対して期待が膨らむセミナーとなった。

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