あらゆる市場がコモディティ化し、小売業によるPB商品が普及する中で、商品購入場面でダイレクトに訴求が図れる「パッケージ」は売り上げを左右する要素であり、マーケティング戦略においても、重要性を増しています。また、新しいメディアが次々と誕生し、生活者とのコミュニケーションが複雑になる中で、全体のコミュニケーション戦略において商品そのものでもあるパッケージをいかに機能させるかという視点も求められるようになってきました。
パッケージの決定は、ブランドを作り上げるマーケティングサークルにおいて、第1段階にあたります。しかし、このようにブランドの土台となる重要で責任重大な工程にも関わらず、パッケージをディレクションするスキルは、社内で体系化されておらず、経験に頼った判断がなされていることが多くあります。結果として、企業のパッケージ担当者や、担当デザイナーの勘・好き嫌いでパッケージが決定されてしまうという現実が多く見受けられます。
社内に優秀なデザイナーを抱えるということがベストの選択肢のように考えられますが、それには時間とコストがかかり、体力的に厳しい企業も多くあります。また、いかに優秀なデザイナーであってもマンネリ化するリスクがあり、潮目が早く切り替わる現代の市場において、常に生活者に受け入れられるデザインを考えるのは並大抵の事ではありません。そこで重要になってくるのが、適切なデザインディレクションのノウハウを社内に蓄積し、状況に合わせて外部のデザイナーと連携することです。
また提案する側のデザイナーにとっても、企業がどのような視点でパッケージを評価するのかを知らなければ、的外れなデザインを作ることになります。
そこで、宣伝会議では属人的な体制からしっかりと組織に根付くパッケージディレクションのノウハウを伝えるために、「パッケージデザイン・ディレクション講座」を開催します。
時間 | テーマ | 内容 |
第一部 約120分 |
パッケージに求められる役割とディレクションに必要な基礎知識 |
・パッケージの機能概念 ・パッケージデザインの構成要素 ・パッケージデザインの役割とは ・デザイン開発の5つのポイント ・効果的な方向性の検討の仕方 ・オリエンテーションで重要なこと ・提案の際に重要なこと ・調整依頼の際に重要なこと ・ブランドとブランディング ・「商品」を「ブランド」へと成長させるためのプロセス |
第二部 約120分 |
ブランドをデザインに落とし込む |
・ブランディングとパッケージ ・ブランディングとは先鋭化と体系化 ・ブランドアイデンティティを考える ・デザインの5つのポイント ・売り場で力を発揮する ・「鶴の一声」防止法 |
第三部 約120分 |
ディレクションと改善のテクニック |
・ブランドの変遷とパッケージの役割の変化 ・アイデンティティの時代から体験の時代へ ・チャネル多様化時代のパッケージデザイン ・パッケージデザイン開発におけるデザインの評価 ・主要なデザイン表現要素の役割の整理 ・効果的なデザイン評価とPDCA ・リニューアル時における検討ポイント ・効果的なデザインディレクション ・パッケージ開発における主要な検討論点の整理 ・製作者との適切なコミュニケーションの方法 ・デザイン開発事例 |
山崎 晴司氏
株式会社TCD 代表取締役社長
1991年TCD入社、2020年より現職。ブランディングを中心としたトータルクリエイティブを提供するTCDにおいて、化粧品から食品まで幅広い商品のパッケージデザインやプロダクトデザイン開発に長年従事。また百貨店におけるスイーツなどの新ブランドの戦略立案から、ロゴやパッケージ、店舗のデザインまで総合的なデザインプロデュースも行なう。ブランディングやパッケージデザインのセミナー講師を多数経験。公益社団法人日本パッケージデザイン協会会員。大阪市立デザイン教育研究所非常勤講師。
亀谷 勉氏
グラビティーワン株式会社 代表取締役
1968年東京生まれ。92年、米国サンフランシスコにてクリエイターとしての活動を始める。98年に帰国し、外資系ブランディングエイジェンシーを経て、2004年にグラビティー・ワンを設立。ファッションアパレルから電子機器、清涼飲料からワイン、家庭用品から金融サービスまで、国内外問わず幅広い企業のブラン・ディング戦略とデザインを手がける。また、企業だけでなく政府系機関・NPONGOでの経験も多数有す。06年、一橋大学大学院国際企業戦略研究科(国立MBAスクール)にて、日本で初めての経営の実践教育として設けられたデザインとブランドの直伝コース「Brand Strategy&Design」の講師。
宮城 愛彦氏
株式会社インターブランドジャパン クリエイティブ・ディレクター
1978年宮城県塩竈市生まれ。2002年東京造形大学を卒業後、レンゴー株式会社を経て、2014年にインターブランドに参画。 食品から日用品まで、カテゴリー問わず様々なブランドのプロダクトブランディング、商品開発、パッケージデザインに携わる。主にBtoC企業のコーポレート/プロダクトブランディングプロジェクトにおいて、コンシューマーの生活思考を丁寧に汲み取り、インサイトを的確に捉えたアイデアによって、市場をリードする強いブランドの開発を手がけている。D&AD、Pentawards、iF Design award、Clio award、One show、Red dot、日本パッケージデザイン大賞など、受賞歴多数。
【講座形態】
オンデマンド配信講座
リモートワークご支援キャンペーン実施中
通常7日間 (土・日含む)視聴可能のところ
6月30日(水)までのお申込みで
21日間視聴可能になります。
お申込みは、下記のボタンよりお進みください。
※お申込み後、視聴登録手続き(数営業日)ののち視聴開始できます。
※お申込み後メールにて受講方法をご案内します。
※視聴期間の終了は終了日の23:59までとなります。
※視聴期間中の一時中断・再開が可能です。繰り返しの視聴もできます。
【受講上の注意事項】
本講義は、オンライン配信講義となります。ご受講はお申込み者限りとしており、複数名での受講の場合、人数分のお申込みが必要です。お申込者には、宣伝会議IDを通じて視聴環境をご提供しております。同一IDでの複数人での視聴・社内上映などは固くお断りしております。
【受講上のご案内】
・講義は宣伝会議オンライン上でご視聴いただきます。該当期間内に宣伝会議マイページの「オンライン講座を見る」に進み、動画をご視聴ください。
・視聴の際は、申込者ではなく実際に受講される方のマイページ登録が必須となります。
・本講義には質疑応答はございません。
【レジュメについて】
講義資料はご視聴頂くマイページからPDF形式でダウンロードしていただきます。
【受講価格(税別)】
49,000円(税込 53,900円)※申込金5,000円(税込 5,500円)を含みます