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PRに“未来の力”を実装する
それは、企業と社会とを一体にできる力。それは、変化を捉え、変化を生み出し、そして、来るべき軋轢を超え、合意形成できる力。
これまでPRというと多くの人が“パブリシティ”を思い浮かべてきましたが、PRの仕事に対する認識と期待は過去10年の間に大きく変化してきました。
“PR”をパブリシティによって“Awareness”を獲得する仕事としてではなく、“認識の変化”、さらには"行動の変化"までを視野に入れて、戦略的かつ多角的に捉えるという動きとなってきたことは、否定できない事実と言えます。
この段階的なゴールを見据えて、戦略的かつ多角的なプラニングを理解するだけでなく、近年さらに複雑化、多様化されたイシューを明確に捉えた上で、企業・事業の目的に合致させていく力が必要とされています。しかし、その力を養成する場は圧倒的に不足していました。
そこで、広告会社にありながら、“PRの未来を見据えた専門集団”として知見とスキルを蓄積してきた講師陣とそのナレッジ・スキルを徹底解剖し、様々なステークホルダーを巻き込みながら“合意形成”していくその戦略と手段を学ぶことで、これからの企業目的・事業目的に必要な戦略的思考を身に付けることのできるカリキュラムが出来ました。
PR発想は企業・事業の存続に欠かせない発想であり、そのコアとなる合意形成能力を様々な観点から高めていくことが、変化や変革までも生み出せるはず、と信じています。
博報堂 執行役員/博報堂ケトル ファウンダー 嶋 浩一郎
あらゆるメディアが、時代が複雑化・多様化されていく、と発しています。しかしPRパーソンが向き合うべき対象は、未だ明確な輪郭を持っていません。それは複雑化・多様化を招いている要素が、従来のPRの領域外から発生しているためです。
その理解のために、まず捉えるべきは「アライメント・透明性・言行一致」への流れです。かつて個人に求められていた3つの要素が、法人格である企業にも求められる時代が到来します。さらに、企業の活動は売上をベースとしたシェアの奪い合いから、事業活動の健全性や利益の市場への還元など、社会的な信用へと、その活動の軸は移動します。つまり「社会の公器」としての役割が増すことになります。これにより、PRパーソンが担当する範囲は「全社+社会」へと拡張していきます。
一方、企業内部では販売部門・製造部門・マーケティング部門など、セクションによって変化の捉え方や追うべき指標は異なるため、合意形成は、より難化していきます。そこで、企業内部を自らまとめ、発信しながら社会に必要とされる「可能性を創造」していく活動こそ、次代のPRパーソンに求められる力となります。
我々はPR発想を、「多様な社会的視点に基づき、『レピュテーションを構築する、また行動習慣を変えること』を目的に、メディアやインフルエンサー、また一般生活者など第三者を巻き込んだコミュニケーション構築を行う、戦略的発想」と定義しています。
今回の講座を受講することで、近年、複雑化・細分化・高度化した企業広報戦略の在り方へのヒントや、広報にとどまらない経営課題に直結する様々なイシューへの対応など従来の領域を遥かに超えた活動が可能になります。
それはたとえば、イノベーションの起こし方、SNSへの対応、ビッグデータの事業への活用方法、企業活動自体をサステナブルにするルール・メイキング、グローバル・イシューに対する投資家の視点、今の時代のトップの在り方、目まぐるしく変わる個別テーマのクライシス対応、マーケティング・事業の情報化などが挙げられます。
単なる広報メソッドに終わらない幅広い面でのナレッジ・スキルを身につけることで、従前のPRパーソンに求められていた以上の"組織全体を担う情報参謀"という新たなPRパーソン像に近づくことを目指します。
時間 | 講義内容 |
第1部 |
新PRプラニング手法 最新の統合情報戦略の策定と情報コンテンツの組み合わせでストーリー/シナリオを描く力を養成する。 PRパーソンとして必要な統合情報戦略の企画、実行に必要な「情報コンテンツ(群)」の類型と特長を知る。各情報コンテンツが、時系列でどのように発生、展開していくのか。博報堂の新しいPRプランニングメソッドを紹介し、デジタルを起点とした「ストーリー/シナリオ」を描けるようにする。 |
第2部 |
ヘルスサイエンス×Public Relations PRドリブンで企業による健康課題解決と成長を実装する データを商品開発や事業開発に活かしながら、イノベーションを創発し、かつ社会潮流と掛け合わせる合意形成能力を養える。 企業が社会課題の解決と自社の成長とを両立させる機会として「ヘルスケア、ヘルスサイエンス」にアプローチするトレンドが出現している。日本最大級のソーシャルイノベーションを実現している「大学COIプロジェクト」と企業との関わりを題材に、今後、PRに関わる全ての人々が、企業の事業・サービス開発とその実装を通じて、地域・社会・世界の課題解決をリードする役割を担うための発想、手順について解説する。 |
第3部 |
ソーシャル・コミュニティ×Public Relations デジタル時代に求められるコミュニティ・リレーションズ力 炎上と称賛の狭間にある微妙な温度差を知り、企業がどう立ち振る舞えば良いか、機微の捉え方を深堀りする。 デジタルメディアの普及により、企業はSNSコミュニティにおける良質で双方向のコミュニケーション力が求められている。下手をすると炎上リスク、上手に振る舞えば賞賛される岐路にあり、その境目を見極める力が重要視されている。その中で、企業人格の「立ち居振る舞い力」をテーマに掲げ、あるべき方向、避けるべきポイントを解説。 |
第4部 |
SDGs×Public Relations 企業が生み出すソーシャルインパクトと、ストーリー戦略 企業を取り巻く社会的課題をその事業で解決する際に、どう社会にインパクトを与えるのか、その考え方とストーリーの作り方、そして評価の方法を知る。 持続可能社会の実現に向けて、世界のルールが変わりつつある今、企業においても社会的責任を果たしながら、競争優位性を保つ事が求められている。これからの新たな競争軸にもなる、ソーシャルインパクト創出とストーリー性のあるPRの必要性について解説。 |
第5部 |
ESG×Public Relations 投資家・社会が求めるコミュニケーション戦略とは 投資の仕方が変わる潮目に、企業が社会から評価を得られるための要件やその情報発信戦略の考え方がわかる。 世界の潮流になっているESG投資がこれからの日本企業に与える影響を俯瞰。気候変動、テクノロジーの進展、人口動態の急激な変化など、顕在化する社会課題。経済合理性とサステナビリティを両立し、新たな市場を創出する企業が選ばれる時代が到来する。新時代における企業の在り方、社会からの評価を高めるこれからの情報発信戦略を学ぶ。 |
第6部 |
Cross boarder×Public Relations クロスボーダーM&Aでのコンサルティングポイント 生き残りを賭けたM&A、グローバル市場で異なる企業文化の統合に必要な「合意形成能力」を養う。 ビジネスがますますクロスボーダー化するなか、必要となるコーポレートPRの重要ポイントを、経験豊富な講師から説明・議論する。M&Aおよび企業文化の融合、アクティビスト対応、海外拠点でのクライシス対応など、企業トップ必須のグローバル対応の基本を提示する。 |
第7部 |
経営者×Public Relations トップの想いを伝えるコミュニケーション・コンサルティング トップを独創的に魅せる術、アウターとインナーを意識した設計と発信方法を理解し、情報参謀としての役目を全うする。 企業トップの想いを、パッションとロジックをもってデリバリーする。優れたスピーチの事例や、基本的なノウハウを披露。デリバリーから全体のシナリオ設計の在り方を紹介。 |
第8部 |
リスク×Public Relations リーガル&PR視点で見るリスク発生時の企業のコミュニケーション戦略 企業不祥事の際に、社会的視点と法的視点との相反と一致のさせ方、企業として重視すべき点を学ぶ。 SNSの発達により圧倒的に早くなった情報の拡散力。それにあわせたスピーディなクライシスコミュニケーションとリカバリーコミュニケーションが求められる。なぜ企業不祥事は後を絶たないのか。企業不祥事を専門とする弁護士とともにその背景を読み解き、これからのクライシスリカバリーコミュニケーションのあるべき姿を論じる。 |
第9部 |
Innovation×Public Relations PR発想で生み出すInnovation これまでにないイノベーションの起こし方をPR発想で生み出す思考力を養成する。 企業のイノベーションを、世の中の潮流に乗る発想で実践する。斬新な発想、プロダクトデザイン力、サービス力で、新しい形を提案する企業の事業プロセスをサポート。パートナーとして、PR発想からイノベーションをトータルでサポートするプラニングウェイを提供。事業領域にコミットする、PRの新しい可能性を提示。 |
嶋 浩一郎氏
執行役員/博報堂ケトル ファウンダー
永渕 雄也氏
統合プラニング局 永渕チーム チームリーダー
シニアPRディレクター
菅 順史氏
統合プラニング局 小野瀬チーム PRディレクター
橋本 真人氏
PR局 PRプラニング部 シニアPRディレクター
肥塚 縫伊子氏
PR局 PRプラニング部 PRプランナー
中川 淳一郎氏
ネットニュース編集者
牧 志穂氏
PR局 PRプラニング部 PRディレクター
島田 圭介氏
PR局 PRプラニング部 シニアPRディレクター
高橋 啓一氏
PR局 PRプラニング部 部長 シニアPRディレクター
本田 能隆氏
統合プラニング局 本田チーム チームリーダー
チーフPRディレクター
川下 和彦氏
QUANTUM
クリエイティブディレクター
オンデマンド配信講座