宣伝会議2011年6月1日号　NO.814

東日本大震災による生活基盤や行政機能の損壊といった実被害の全貌が徐々に明らかになる一方で、被災地周辺の産物が感覚的に敬遠されるなどの「風評被害」は様々な場面に広がっている。

事態が収まらない原発事故による人々の不安心理は、海外にも飛び火し、日本経済への深刻な影響も懸念される。

科学的な根拠を用意しても伝わらない、信用されないのはなぜか。

「正しく」伝えるとは何か。情報を発信するあらゆる人・企業・団体があらためて考えるときに来ている。

この特集の目次

• 消費者は極めて冷静に特定商品を避けている ―同志社大学　中谷内一也
• 震災で明らかになったメディアの特性と信頼度 ―野村総合研究所　村上輝康
• 海外からの風評被害をどう克服するか ―フライシュマン・ヒラード・ジャパン　田中愼一
• 情報の「提供」と「取得」の新しいモデル ―GROUND　高松聡

• 意思決定の精度を上げるメディアの役割 ―ジャーナリスト　三神万里子
• 人が“納得”する心理的・科学的メカニズム ―目白大学　渋谷昌三

震災後、企業が行うマーケティングや広告活動は自粛傾向にある。省電力が求められる夏以降は、なお一層慎重に考える必要があるだろう。

もちろん、経済活動を停滞させてはならないので、そのさじ加減が重要だ。この状況下で好意的に受け入れられるポイントはどこにあるだろうか。

その一つに、消費者の背景や心情を理解した上で行う「コンテクスト・マーケティング」が挙げられる。

消費者個々の日時、場所、行動などの状況に沿った形でタイミング良く情報やサービス、商品を提供していくものだ。この手法を解剖する。

この特集の目次

• マーケティングとはストーリー　秀作を描くヒント ―電通総研　四元正弘
• 物語とコンテクスト　今後のマーケティングのキー概念 ―法政大学　福田敏彦
• 米国マーケティングにみる広告メッセージ ―楓セビル
• CASE STUDY ―パナソニック、ユニリーバ・ジャパン、味の素
• 地域性とコンテクスト・マーケティング ―関西大学　古賀広志

震災や原発事故による不安や復興財源としての増税論議で、消費者心理の変化が起こっている。

経済の循環をよくするために、現状維持では市場が停滞してしまう。

特に今夏、企業は柔軟に生産体制を組みつつ、マーケティングを効率的に行う必要に迫られている。

そこで最前線で動く三人に集まってもらい、「マーケティングでどのように今夏の商戦を乗り切るか」を議論してもらった。

食品や家電、化粧品、トイレタリー、観光業など今夏に売れる商品、売れない商品をさまざまな視点から予測・検証してみた。

この特集の目次

• 木村純子(法政大学)
• 佐藤尚樹(アサツー ディ・ケイ)
• 山本康博(ビジネス・バリュー・クリエイションズ)

連載

[宣伝担当者の仕事の現場]

• ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略 東ハト「キャラメルコーン」
• レピュテーション・マネジメントが上手くいく宣伝・広報の組織デザイン3――岡田秀美

[人]

• 私の広告観 シンガーソングライター　植村花菜
• クリエイター脳内実況中継 ネアンデルタール　石井原
• マーケティングパワーウーマン ユナイテッドアローズ　山崎万里子
• 新感覚宣伝部長 クレディセゾン　田村麻由美

[トレンド・最新事例]

• Marketing News
• CMのパブリシティ量を独自調査! 松屋フーズ/ゼスプリ インターナショナル ジャパン
• 今月のキャンペーン・プレビュー アディダス ジャパン/東京メトロ
• コンビニを制覇したニッチ商品 カンロ「海苔のはさみ焼き」シリーズ
• 今月の「企業ブランド想起率」上位20社 サントリー
• 言葉力で勝負!　今月の気になる広告コピー

[WEB]

• WEB MARKETER's view
  鈴木健/得丸英俊/三科恵三/小池政秀/佐藤圭太朗

[海外情報]

• デジタル・クリエイティブの最先端　スウェーデンレポート 4(最終回)
• 米国広告・マーケティング事情　松本泰輔

[メディア]

• 新広告メディア開発プロジェクトを追う!
  講談社×博報堂DYメディアパートナーズ×大日本印刷「熱犬通信」
• 気になる、広告のお値段How much?
  東京大神宮　恋するサイネージ

[データ&インフォメーション]

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