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書籍編集の仕事
管野裕美氏(幻冬舎・編集者)

開催日:2006年8月4日(金)
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guest2006年8月4日、東京・青山こどもの城セミナールームにて、リニューアル後はじめてのSSCセミナーが行われました。ゲストは、46万部のヒットとなった劇団ひとり著の小説、『陰日向に咲く』を手がけた編集者、幻冬舎の管野裕美氏。損保会社勤務後、幻冬舎に転職したという異色の経歴を持つ管野氏は、ベストセラーの舞台裏や編集者としての志について、お話くださいました。
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書籍編集者は“個人商店”

 どうしても編集者になりたいという思いを捨てきれず、勤めていた損保会社を辞め、アルバイトとして幻冬舎に入社した管野氏。「見て学べ!」という環境に鍛えられながら、『1リットルの涙』の文庫化などを手がけてきた。その中で感じたのは、書籍編集者は「個人商店」だということ。「責任も大きいし失敗は許されないけれど、成功すれば喜びも倍増する。売れる本はそれだけ大きな反響が返ってきますし。こんなに世の中への影響力を感じられる仕事は他にないと思います」と編集者の仕事の魅力を語った。

編集者には勝負をする時がある!

guest その反面、編集者の仕事は肉体的にも精神的にもつらいのも事実。管野氏も、「本当に自分がやりたいと思える企画でなければ、とてもやりきれるものではありません」と語っていた。そして、劇団ひとりさんとの企画は、まさに管野氏が心底やりたいものであったという。「劇団ひとりさんには、以前から魅力を感じていて、それでアプローチをすることにしたんです。まず、『ひとりさんだったらこんなことができるのではないか』と私が考えた企画を提案しました」。しかし、その後ひとりさんからあがってきた初稿を見た管野氏は驚くことになる。「ご本人は架空のエッセイストが書いたエッセイのつもりだったのですが、私からすれば小説以外の何物でもない、ここで小説『陰日向に咲く』の原型が生まれたんです」。
初版が発行になったのは今年1月、1万5千部からの出発だった。売上げは上々で管野氏も満足感を覚えていた矢先、幻冬舎の見城社長から、「編集者には勝負する時があるんだよ!」と叱咤されたことがきっかけで、管野氏は奮い立った。各所への告知を徹底して行い、これが功を奏し、ベストセラー入りを果たすことに。「見城のいうとおり『発売後』こそが編集者の考え抜く部分、そのために人脈を築いておくのも重要な仕事なんだと、今回の書籍を通じて改めて感じました」。

20代はいろいろな人の力を借りよう

 書籍編集者としては、まだまだ新米と謙遜する管野氏。「私は、装丁から売り出し方まで、諸先輩方に力を借りました。たとえば、編集者の重要な仕事のひとつに、帯コピーづくりがありますが、これも先輩に相談したり、他社ヒット書籍を見たりして研究しています。若いうちは、周りにいるいろいろな方々の力を借りるべきだと思いますよ」。
管野氏の周囲には、目標になるようなキャラクターの濃い編集者ばかりで、自然と成長できる環境だという。「本当に『本』のことを考えられる人であれば、正社員採用を目指さなくても、とにかく出版界にもぐり込んで、何か自分にできることを探してみるのも一つの方法だと思います」と管野氏。実際にアルバイトで入社し、ベストセラー書籍の編集者にまで成長した管野氏の言葉だけに、セミナー参加者たちは大きな刺激を受けていた。

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参加者の声

●企画の段階から、制作の過程などの詳しいお話が聞けて、興味深かったです。劇団ひとりとのやりとりの話まで聞けて、仕事を進めていく様子がイメージしやすかった。ひとりさんへの依頼書は非常に参考になります!

●実用的なお話が多く、ためになったなという思いもありますが、それ以上に頑張ろうという気持ちが強くなりました。ありがとうございました。

●『陰日向に咲く』が出来上がるまでのドラマは、すごく興奮してしまいました。著者に恋愛感情を持たないと良いものは出来ない、という言葉が印象的でした。今、私は進路について色々悩んでいるのですが、そこまで好きになれることを、深くつきつめていきたい、と感じました。

以上

 

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