出版社が求めているのは、つきつめると企画力。制作はプロダクションでもできます。出版社では思いつきを形にしていく力、自社のリソースをどういう仕組みで、出版物で活用していくかというプロデューサー的な力が求められます。面接で「自分は文章を書きたい、取材をして人に伝えたい」というと、編集プロダクションをすすめられるでしょうね。本当にものづくりの現場を仕事にしたいのであれば、編集プロダクションに入る方が良いと思います。「企画ができる人間」に思わせる発言が欲しいところですね。「どんな企画を考えているの」という質問が来ても、その実現可能性を見ているわけではなくて、社内にいる編集者には思いつかない突飛なアイディアを持っているかを見ているわけです。
出版社に入ったとしても、まず書籍に配属される新人はいないでしょう。雑誌の編集部でもまずは週刊誌です。年間50冊以上出るということは、企画会議も50回以上、新人である諸君には最低でも週に3本は企画を出せ!年間で考えると150本!編集記者として寝ずに働きながら企画を考える力が求められるわけです。
書籍であっても月に1冊、12冊が理想です。これも企画会議を通さないといけないわけです。慣れた人でも企画を10本出したとして、3打くらいです。もし20冊出したいのであれば、40本企画を通さないといけません。というのは、せっかく企画が通っても、他社から類似品が出て却下とか、著者の執筆が遅い、なんてこともありえます。
版元の編集を目指すのであれば、毎日1本や2本企画が芽生えてしまうような体質にならないと勤まりません。同時に商売ですから、基本的には商売上手の人が喜ばれます。編集プロダクションは制作が中心ですからその能力は求められません。「本や雑誌づくりを通して商売をやりたいんだ」といえば面接官はしびれるでしょうね。もちろん、「伝えたい、感動させたい」といった志は忘れてはいけませんよ。「本や雑誌が好きです」というのは当たり前のことなので、それ以上の土俵に持っていかないといけません。 ・・・檜森先生、貴重なアドバイスをありがとうございました!! |