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編集プロダクションの現場
檜森雅美氏(株式会社アーク・コミュニケーションズ代表取締役)

開催日:2005年7月25日(月)
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編集プロダクションのメリット、デメリット
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guest 今回のセミナーテーマは「編集プロダクションの現場」。講師には編集プロダクション最大手であるアーク・コミュニケーションズ代表取締役の檜森雅美氏を迎えた。檜森氏は、日本編集制作会社協会理事長も務める他、出版社やデザイン会社も傘下におさめる編プロ業界では一目おかれた存在だ。学生には実態の分かりづらい編集プロダクションの仕事だけに、檜森氏の話に真剣に聞き入る学生も多かった。

 檜森氏からは、編集プロダクションの前身といわれる「トップ屋」の成り立ちから、近年増えている、出版社が編プロに一括発注する「アウトソーシング化」の現状まで、丁寧に解説された。さらに編集プロダクションへの就職を検討する学生に対して、編集プロダクションのメリット、デメリットについても話があった。メリットとしてあげられたのは、ライティングスキルなど、実際に編集者として成長するための実務的なノウハウが身に付くこと、販売や広告のセクションがないので入社したら必ず編集職の仕事ができることだ。逆にデメリットとしては、やはり出版社とは受発注の関係にあること。リスクはないが、その分リターンも低いのが編集プロダクションの現状。そうしたメリット、デメリットを十分理解した上で、就職を考える必要がある。

出版社を目指すのか、編集者を目指すのか
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 何が何でも「出版社」に入ることを目指しているのか、それとも、「編集者」という職業を目指すのか。
毎年新卒採用を行う大手出版社が数十社であるのに対し、編集プロダクションは東京だけで600社近くある。「大手の出版社に入社することを目指すのではなく、編集者を目指すのであれば、もっとチャンスは広がるはず」と檜森氏。狭き門と言われる出版界だが、新卒で大手出版社に入ることだけを目指しているから。
 実際、今回のセミナーに参加した学生たちからは、自分が出版社に入りたいのか、それとも編集者になりたいのか、きちんと考える良い機会になったという声が寄せられていた。

Q&A
Q1:編集プロダクションの会社名はなかなか表に出てこないと思いますが、私たち就職活動をしている学生は、どうやって募集している会社を探せばよいのでしょうか。
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編集プロダクションの定期採用自体が少ないです。ただ、まったく募集していないわけではありません。そのつど契約社員や未経験者の募集をします。実は、中堅の出版社も不定期採用です。誰かが抜けたからとか、新しい雑誌をつくから、といった必要性に応じて募集をかけます。朝日新聞の日曜の求人がマスコミ・出版の求人情報が良く出ます。そういったところをその都度チェックする必要がありますね。
Q2:編集プロダクションから大手出版社への中途採用は実際あるのでしょうか。
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中途採用のケースはかなりあります。出版社は定期採用がなかなかできないので、不定期の際は「経験3年以上、5年以上」といったキャリアのある人が採用されます。編プロでは、3年〜5年たつと、編集者としてひとり立ちできるので出版社に移りますという方も多いです。最近では中堅出版社を辞めて編プロに来る方もいらっしゃり、人材の流動化は激しくなっています。
Q3:これから何をしていけば編集の仕事に就けるのでしょうか。
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出版社が求めているのは、つきつめると企画力。制作はプロダクションでもできます。出版社では思いつきを形にしていく力、自社のリソースをどういう仕組みで、出版物で活用していくかというプロデューサー的な力が求められます。面接で「自分は文章を書きたい、取材をして人に伝えたい」というと、編集プロダクションをすすめられるでしょうね。本当にものづくりの現場を仕事にしたいのであれば、編集プロダクションに入る方が良いと思います。「企画ができる人間」に思わせる発言が欲しいところですね。「どんな企画を考えているの」という質問が来ても、その実現可能性を見ているわけではなくて、社内にいる編集者には思いつかない突飛なアイディアを持っているかを見ているわけです。

出版社に入ったとしても、まず書籍に配属される新人はいないでしょう。雑誌の編集部でもまずは週刊誌です。年間50冊以上出るということは、企画会議も50回以上、新人である諸君には最低でも週に3本は企画を出せ!年間で考えると150本!編集記者として寝ずに働きながら企画を考える力が求められるわけです。
書籍であっても月に1冊、12冊が理想です。これも企画会議を通さないといけないわけです。慣れた人でも企画を10本出したとして、3打くらいです。もし20冊出したいのであれば、40本企画を通さないといけません。というのは、せっかく企画が通っても、他社から類似品が出て却下とか、著者の執筆が遅い、なんてこともありえます。

版元の編集を目指すのであれば、毎日1本や2本企画が芽生えてしまうような体質にならないと勤まりません。同時に商売ですから、基本的には商売上手の人が喜ばれます。編集プロダクションは制作が中心ですからその能力は求められません。「本や雑誌づくりを通して商売をやりたいんだ」といえば面接官はしびれるでしょうね。もちろん、「伝えたい、感動させたい」といった志は忘れてはいけませんよ。「本や雑誌が好きです」というのは当たり前のことなので、それ以上の土俵に持っていかないといけません。

・・・檜森先生、貴重なアドバイスをありがとうございました!!

以上

 

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