
マーケティングプランにおいて“モバイル”の新たなる活用方法を見つけることを目的としている「モバイル企画コンテスト」。商品、手法を問わず、モバイルを活用した優れたアイデアを見いだそうという主旨で、今年から装いを新たに始まった。
第1回目の課題は、資生堂。この課題に対して、集まった企画の中から一次審査を経て、勝ち残った14作品の最終審査が行われた。
審査員(資生堂):
お客様センターWeb企画推進グループリーダー 久保光司氏、ボディ・メンズ 岡井薫子氏、メーキャップユニット 高橋信行氏、お客さまセンターお客さま情報企画グループ 田中まゆみ氏、宣伝制作部プロデュースグループ 吉田聖子氏
「海岸へ向かう消費者に「アネッサ」を訴求してニーズを喚起する施策」
出村浩之(32歳/株式会社モーク・ワン プランニング&コピー部 プランナー、コピーライター)
「自分ではあまり使う機会のない「日焼け止め」という商品がテーマでしたが、女性の気持ちになっていろいろと考えるのは楽しい作業でした。とにかく砂浜で商品のキャップを開けさせれば目的達成だろう、という考えのもと「キャップを開ける」という行動に誘導するための仕掛けづくりを中心に考えました。力だめしのつもりの応募で、まさか受賞するとは考えていなかったので、自分でも驚いています。ありがとうございました」
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「『資生堂・MAJOLICA MAJORCA』〜キレイ探しの冒険キャンペーン〜」
阿部徹(オペラ株式会社 クロスメディアマーケティング本部部長)
※グループ応募:伊藤紋子、河島歩、李泰河、有馬未央
「「携帯電話でのインターネット利用がPCを上回った」という衝撃的なニュースを聞いて、ドキドキしながら考えた企画です。モバイルマーケティングが注目を集める時期に、このような賞をいただいたことを光栄に思います。わたしたちが推進するクロスメディア・マーケティングにもモバイルは欠かせません。これを励みに無限の可能性が広がるモバイル宇宙の探検に出発したいと思います。資生堂さん、D2Cさん、宣伝会議さん、OPERAをよろしくお願いします」
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「資生堂News・クリッピングサービス」
加藤瑞穂(38歳/ソフトバンクBB株式会社 コンシューマ事業推進本部営業推進統括部プロセス企画課)
「このたびは、貴重な賞をいただきありがとうございます。私の勤務先も汐留なので、毎日資生堂様の駅貼りや柱巻きを目にしています。今回の課題は、既存媒体による広告と製品の(消費者側から見た)特性を活かしたうえで、モバイルを活用し、更なる広告効果を期待できる新しいクロスメディアプロモーション手法を見つけることを目標としました。企画の出自を明らかにするためのデータ分析は、宣伝会議のセミナーが大変役に立ちました。また「化粧品の探求」が趣味である私にとっては有利なテーマでした!」
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「オトコによるオトコのための資生堂広告・販促企画」
浦瀬大志(24歳/株式会社リーブス プランナー)
「モバイルの時代が来ても、ウェブの時代が来ても、地デジの時代が来ても、僕ら広告人がやらなければいけないことは変わらない。いたってシンプル。「喜んでもらう」「楽しんでもらう」そして「幸せになってもらう」。だからモバイルにさほど詳しくない僕でも、この賞がもらえたと思います」
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本広告賞の審査員を務めたのは、同社のさまざまな部署でWebやモバイルなどの施策を行っている五名の方々。そこにディーツーコミュニケーションズ(
D2C)代表取締役社長の藤田明久氏、弊誌編集長・中澤圭介、宣伝会議副編集長・谷口優が加わり、計8名で厳正なる審査が行われた。その結果、グランプリとして選ばれたのは、「アネッサ」のキャンペーンを企画した出村浩之氏の「海水浴客に対する「アネッサ」販売促進プロモーション」。紫外線に反応するインクで印刷されたQRコードを活用する企画。「キャップの中にクイズを仕込んだり、キャンペーンチラシを活用してパッケージを日時計に使うなど、商品が使われるアウトドアシーンでのアイデアが企画の中に豊富に盛り込まれている点が面白い」(久保氏)と、審査員の高い評価を得た。
優秀賞に選ばれたのは、雑誌、Web、テレビとメディアミックスした形でのクリッピングサービスを提案したオペラ株式会社の「資生堂News クリッピングサービス」と、特定の地域“魔法世界”に隠された「謎を解く鍵」(QRコード)を読み進むという、マジョリカ・マジョルカのイベント企画を提案した加藤瑞穂氏の「キレイ探しの冒険キャンペーン」。中でも「クリッピングサービス」は、その実用性に注目が集まったが、「企画として面白いが、現実的には課題が多い。少し形を変えることで、お客様相談室でのコンテンツとして展開することもできるのでは」(田中氏)という意見も出た。マジョリカ・マジョルカの企画は、「資生堂さんという企業の大きな流れの中でモバイルをツールとしてどう使うかということが、楽しい企画として表現されていた」(藤田氏)と評価された。
そして資生堂賞には、デザインQRコードを交通広告で活用し、UNOを訴求した浦瀬大志氏の「オトコによるオトコのための資生堂広告・販促企画」が選ばれた。「審査では、新規性や楽しさを重視した。その中で、広告に記されたQRコードを使い、“SANSHI(桂三枝)を探せ”という企画は、素直に面白いと思えるものでだった」(高橋氏)。全体に女性向け企画が多かった中で、男性向け企画は注目を集めた。「全体に“なんとなく皆さんに”という企画が多かったので、ターゲットが明確な企画を選んだ。中でも男性に向けた企画は、新しい資生堂に対する提案力を感じた」(吉田さん)。審査で重視されたのは、実現可能なアイデアであるか。そして、“資生堂らしい”、“資生堂ならでは”の企画であるかどうか。そのため、様々な角度からモバイル企画としての可能性と実現性が検証された。「着想が面白いものは多かったが、実現性となると疑問を感じる。視点を変えたり、一部に焦点を当てたり、組み合わせることで成立する企画も少なくない」(岡井氏)。様々な意見が交わされ、モバイル広告活用法の新たな可能性を感じさせられる審査会となった。