前回審査会レポート

様々な切り口から分析を試みる応募作品

審査の様子コンテストは野村総合研究所が提供する、消費者の購買要因に関するデータ「シングルソースデータ2000サンプル」を分析し、学術研究・企業の市場分析力向上に寄与することを目的に実施されたもの。7月15日からエントリーを受け付け、231組がエントリー。8月1日から11月15日まで作品が募集され、最終的に大学の研究者や企業のマーケティング関係者、大学院生など28組から応募があった。

最終審査会ではまず審査委員長の阿部周造・横浜国立大学大学院教授ら審査員8人による1次審査の結果が発表された。1次審査では各審査員が持ち票5票をそれぞれが選んだ作品に投票、そこで2票以上投票のあった10作品が最終審査の対象となった。

審査の様子最終審査では、各審査員が1次審査で自身が投票した研究作品の分析手法や分析内容について評価・見解を述べ、最後に審査員全員で投票を行った。投票の結果、最優秀賞には関西学院大学経営戦略研究科 ビジネスマイニング研究センターの羽室行信准教授らによる研究「多面的メディア接触の消費者購買行動への影響分析」が選出された。この研究は購入経験者の多い薄型テレビ3商品の保留顧客と潜在顧客、ロイヤル顧客を比較することで各商品における消費者行動の違いを明らかにし、各顧客グループに対してどのようなメディアミックスでアプローチすべきかを明らかにしたもの。分析手法をはじめその内容、結果のいずれの面でも高く評価された。

このほか中村仁也氏と白木勇紀氏らのチーム「ゴーガ」の研究「“バスケットネットワーク”を用いた商品レコメンデーション効率化の提案」、火置恭子氏らのチーム「青山ディヴェート会議」による研究「シングルソース行動データから先行的消費者を発掘!」の2作品が優秀賞に選出され、また佳作3作品奨励賞2作品が選ばれた。

審査委員長の阿部教授は「応募作品はどれも様々な切り口から分析を行っており、セグメントの方法にも興味深いものがあった。今回得られた知見を次回以降のコンテストに生かし、学会やマーケティング実務にも影響を与えるようなコンテストに発展させたい」と総括した。