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WEBマーケティング注目事例(3)
サービスとしての広告
"デジタル×プロダクト"

今年のカンヌ広告賞 サイバーライオンでグランプリを受賞した、AKQA制作の「フィアット エコドライブ」。車にUSBメモリーを差して走行データを記録し、そのデータをPCに取り込むと、エコドライブ指数を100点満点で採点してくれるというサービスである。サイトにはオーナーが集まる「エコヴィル」というオンライン・コミュニティが併設されており、各自の成果を見せ合ったり、お互いにエコ走行のコツを教え合ったりできる。
「ナイキ+(プラス)」が切り開いたこの領域は、後を継ぐ事例がなかなか出なかった。我々が担当したミクシィ年賀状ももちろん、この系譜に属するわけだが、サイバー部門ではショートリストにも残らず残念だった(メディア部門ではブロンズを受賞)。
今年のカンヌは、サイバー部門の境界領域化と、他の全部門のサイバー化とが、顕著な傾向として現れた。もはやコミュニケーションにおいて「デジタルは当たり前」だから、広告の全部門でサイバーが重要な役割を果たすのも当たり前である。しかしその結果、サイバー広告がアイデンティティを見失っているとも見受けられた。
そんな中、デジタルによって商品そのものにサービスを付加し、広告・販促効果をなす企画は、他部門では不可能なサイバー独自のものといえる。それゆえフィアットも、順当にグランプリになったと聞いた。
ナイキもフィアットも「プロダクトそのもの」を変えているのではない。デジタル・テクノロジーによって、プロダクトと人との「コミュニケーション」を変えているのだ。より具体的に言えば、プロダクトと人との「インターフェイス」に改良を加えている。
製品の「ユーザー・インターフェイス」を変えることが、ユーザーへの「サービス」になる。そう考えると、サイバー広告制作者が商品に貢献する方法は、まだまだたくさんあると分かるだろう。
(『宣伝会議』9月1日号掲載分より)
[関連記事]
WEBマーケティング注目事例(2)「サービスとしての広告"広告的WEBコミュニケーション"」
WEBマーケティング注目事例(1)「サービスとしての広告"WEBサービスの広告化"」
written by:博報堂 エンゲージメントビジネス局 クリエイティブディレクター 須田和博
AD、CMプランナー、ウェブディレクターという希有なキャリアを持つCD。2009年アジア太平洋広告祭・サイバー部門審査員。
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