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編集会議
2006年7月号(6月1日発売) 定価:880円(税込み)
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編集者・フリーライター  企画を通す交渉術

「難企画を実現させた交渉の極意」
執筆の依頼、編集長への企画のプレゼンテーション、外部協力者に対する仕事の依頼……。編集者・ライターに必要な交渉術をレポートする。巨人の宿敵・野村克也に『巨人軍論』を書かせた編集者、『陰日向に咲く』で劇団ひとりの才能を開花させた編集者などが登場。

ここ数年、凋落が叫ばれて久しいプロ野球の読売ジャイアンツ(以下、巨人)。
「なぜ巨人の人気が低迷したのかを分析し、組織と伝統を考えるビジネス書を作りたいと考えました」。
『巨人軍論』の編集者・永井草二氏は企画の原点を振り返る。当初、著者の候補は巨人のOBや現役選手だった。しかし、内部の人間には書きたくても書けないことがある。ならば発想を変え、巨人の最大の宿敵を著者にしてはどうか。
では、巨人の宿敵とは?
この答えは、野村克也氏をおいて他になかった。
「野村さんは、現役時代から現在に至るまで巨人に対するライバル心をむき出しにしている。しかし、あれだけ強烈なライバル心を持っているということは、逆に内に秘めている何かがあるのではないかという気がしました。『ひょっとしたら野村さんは巨人ファンなのでは?』と思ったんです」。
そこでまずは手紙で「野球論を書いてほしい」と依頼。2005年1月、都内のホテルで最初の交渉が実現する。ここで初めて永井氏は、「野球論ではなく、巨人論を書いてほしい」と切り出す。これを聞いた野村氏は顔を赤くして激怒した。
「自分はずっと巨人をライバル視してきたし、巨人に在籍したこともない。どうして巨人について書かないといけないんだ」。
対して永井氏は、「でも野村さんは、半世紀近くも巨人と戦ってきた。巨人のことは誰よりもよくわかっているはず」と説得。交渉は1時間に及んだが、物別れに終わった。結局は、「王さんか長嶋さんに書いてもらえばいいだろう」と門前払いされてしまったのだ。
だが、永井氏にとってこの展開は織り込み済みだった。「最初の交渉では断られるだろうと予想していたし、そもそも簡単に受けてもらえる企画から生まれた本は、ベストセラーになりにくい」と考えている。

 

 
脱・出版界のススメ ウェブ業界で見つける 編集者・ライターの仕事

「私が、ウェブ編集の道を選んだ理由」
紙媒体の編集からウェブの仕事へ転職する編集者が増えてきた。
「読者に情報がきちんと伝わる感覚を味わいたい」「メディアを丸ごとプロデュースしたい」「本当に自分が好きな分野を追究したい」…今回登場する4人がウェブを選んだ理由はさまざま。共通するのは、「ウェブの仕事が今、面白い」という確かな感触だ。

学生時代から「雑誌マニア」を自称するほど雑誌が大好きだったという川杉弘恵氏(28歳)。現在はアイランド(東京都渋谷区、「おとりよせネット」など運営)が昨秋に立ち上げたサイト「レシピブログ」の編集長を務める。
川杉氏は美容師向け雑誌の編集、フリーライターを経て、ウェブ編集の世界に足を踏み入れた。きっかけは、「情報が読者にきちんと届いているか」という不安からだった。
「現場では、でき上がったものを流通に渡したところで気持ちが終わってしまいがち。あとは自動的に書店に並んで誰かに届く、という思い込みがある。でも出版業界全体には、大量の返品や断裁処分という現実が確かにある。実はそれを見て見ぬふりしているだけ。編集という仕事のやりがい以前に『どうしたら読者に情報を届けられるのか』、真剣に思い悩んでしまったんです」   続きは本誌にて!

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